EX-Sガンダム(Sガンダム)ガンプラ全歴史|旧キットから最新MGタスクフォースαまで全12キット完全解説

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「Sガンダムのガンプラ、いったいどれを買えばいいんだ?」。センチネルに触れたモデラーが一度は抱く疑問だ。1988年の旧キット初登場から2025年の最新MGタスクフォースα Ver.まで、実に37年にわたりガンプラ化され続けてきた——それがSガンダム、そしてその強化形態であるEX-Sガンダム(イクシスガンダム)の系譜である。

機動戦士ガンダム・センチネルは模型誌「モデルグラフィックス」上で連載されたプロトタイプ的な作品で、カトキハジメ氏による緻密なメカデザインが熱狂的なファンを生んできた。そのぶん、ガンプラのキット化も「変形できるか否か」「クリアランスの地獄」「置き場所問題」など、他のMSにはない独特の洗礼が待っている。

この記事では、1988年の旧1/144キットからスタートし、HGUC・MG・プレバン限定品・ディープストライカー、そして2025年最新のMGタスクフォースα Ver.まで全12キットを発売順に徹底解説する。「どの時代のキットがいちばんの完成度なのか」——その答えを一緒に確かめていこう。

まずはキット全12種を一覧表にまとめた。年表として眺めるだけでも、センチネルという作品がいかに長期にわたりガンプラ界で特別な位置を占めてきたかがわかるはずだ。

発売年 グレード/スケール 商品名
1988年9月 1/144 旧キット Sガンダム
1988年11月 1/144 旧キット Sガンダム ブースターユニット装着型
1988年 1/144 旧キット EX-Sガンダム
2001年8月 HGUC 1/144 Sガンダム
2002年1月 EXモデル 1/144 Sガンダム Gアタッカー
2002年4月 HGUC 1/144 EX-Sガンダム
2002年10月 MG 1/100 Sガンダム
2003年3月 MG 1/100 EX-Sガンダム
2014年8月 MG 1/100(プレバン限定) Sガンダム ブースターユニット装着型
2018年3月 MG 1/100 PLAN303E ディープストライカー
2019年4月 MG 1/100 Ex-Sガンダム/Sガンダム Ver.2.0
2025年7月 MG 1/100(プレバン限定) Ex-Sガンダム/Sガンダム タスクフォースα Ver.

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1988年の旧1/144キット3種|センチネルガンプラの原点はどこまで通用するか

1988年9月発売|1/144 Sガンダム


1988年9月、逆シャアのラインアップが一段落したタイミングで投入されたのがこの旧1/144Sガンダムだ。当時としては革新的なスナップフィット方式を採用しており、接着剤なしで組み立てが可能。センチネル向けラインアップの幕開けを告げる一品だった。

色分けはほぼ完璧に再現されていたが、大腿部のビームカノンと脚部ウイングは塗装が必要な点に当時の限界が見える。設定どおりの変形合体分離はキットではオミットとなった。それでも肩幅が広く上半身マッシブ・下半身スマートというプロポーションは設定に忠実で、当時の完成度としては非常に高い。

スマートガンを手持ちで使うには大腿部ビームカノンを取り外す必要があり、両方同時装備はできない。ビームサーベルはクリアブルー成形で、こだわりが光る一品だ。

1988年11月発売|1/144 Sガンダム ブースターユニット装着型


わずか2ヶ月後に投入されたのがブースターユニット装着型だ。上半身はSガンダムの金型を流用しており、背部・脚部のブースターユニットと展示ベースが新規造形となっている。ボックスアートにはペガサス3が描かれており、ある意味でレアな商品だ。

脚部と背部に4基のブースターユニットが接続され、後ろから見た迫力は相当なもの。ただし脚部ブースターの付け根がヘタりやすく、長期展示すると角度を維持できなくなる問題があった。接着剤で固定したこともいい思い出だ。

1988年発売|1/144 EX-Sガンダム


Sガンダムの強化形態として、胸部追加装甲・Iフィールド発生装置、新造リフレクターインコム、バックパック変更、背部ビームカノン増設、脚部追加装甲、スマートガンへのディスクレドーム追加と、大幅に装備が強化されている。

その結果、上半身に重心が偏りすぎて自立が困難に。スタビライザーに真鍮線を打ち込んで補助する必要があり、当時のモデラーを悩ませた。GクルーザーへのG変形もキットではオミット、プロペラントタンクも付属しない。あくまでモビルスーツ形態のみのキット化だ。

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2001〜2002年 HGUC時代|13年ぶりの復活は何を変えたか

2001年9月発売|HGUC 1/144 Sガンダム


旧キット以来13年という空白を経て、2001年にHGUCとしてリニューアルされた。センチネルキットの商品展開再開には、バンダイとアートボックスの版権交渉という背景がある。

変形機構はこのHGUCでもオミットのまま。しかしプロポーションは大幅に改善され、旧キットで気になっていた肩幅のバランスが調整された。コアファイターも付属し、プレイバリューは向上している。造形とプロポーションの大幅改善により非常に良いキットに仕上がった。

2002年1月発売|EXモデル 1/144 Gアタッカー


ついに変形後形態のキット化が実現した——のだが、上半身のGアタッカー単体という形での登場となった。EXモデルは塗装上級者向けシリーズで、成形色は驚きの白一色だ。

3,000円という価格設定は当時としてやや強気で、売れ行きは芳しくなかった。この売上次第でGボマーも発売予定だったとのことだが、結局Gボマーは登場せず、1/144スケールでの完全変形ラインアップが揃うことはなかった。

2002年4月発売|HGUC 1/144 EX-Sガンダム

SガンダムHGUCの発売に伴い、イクシスガンダムもリニューアルされた。Gクルーザーへの変形は今回も見送りとなったが、パーツの造形はかなり向上している。

可動範囲は元のデザイン上あまり広くなく、ポージングは必要最低限となる。それよりもパーツ数の多さが問題で、合わせ目処理や色分け不足箇所が多く、しっかり仕上げようとするとMG1体分クラスの労力がかかる特別なキットとして扱われていた。

2002〜2003年 MGの時代|完全変形という夢がついに実現した

2002年10月発売|MG 1/100 Sガンダム


待望の1/100スケール、しかも完全変形が可能——センチネルファンが長年夢見てきたキットがついに登場した。GアタッカーとGボマーへの変形・合体分離も問題なくこなせ、プレイバリューは一気に向上した。

大腿部ビームカノンはオミットされたが、プロポーションは非常に良好。HGUCでやや気になっていた足の長さも修正され、理想的な体型を手に入れた。細かい赤い部分はシール対応で、こだわるなら塗装が必要だ。

変形機構のクリアランスを確保するために各部位をヤスリで削る作業が必要で、「変形できる」喜びと「クリアランスの鬼」という試練がセットで付いてくる。

2003年3月発売|MG 1/100 EX-Sガンダム


Gクルーザー完全変形を可能とした”化け物キット”が誕生した。パーツ数はMG過去最大を更新し、パッケージサイズはパーフェクトグレードと同等。8,000円という価格もMGとしては破格だった。

このキットには有名な逸話がある。開発担当者が「Sガンダムの完全変形キットを作ること」を目標にバンダイへ入社したという筋金入りのセンチネルマニアで、その情熱が詰まった一品だ。Gクルーザーは単独での大気圏突入・脱出、さらに月面離陸まで可能という設定を余すことなく再現している。

どこから見ても格好いいプロポーションと変形の完成度は三拍子揃った傑作だ。しかしクリアランス確保という悪魔の試練はここでも健在で、各部位をヤスリで削る下処理が必要な「悪魔のキット」という異名も持つ。素組み派は問題ないが、全塗装に挑んだモデラーはかなり苦労したはずだ。

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2014〜2019年|ディープストライカーとVer.2.0という集大成

2014年8月発売|MG Sガンダム ブースターユニット装着型(プレバン限定)


プレミアムバンダイから突然の発表で驚かせたのがこのキットだ。MGイクシスガンダムをベースに下半身を丸々交換し、ブースターユニットを装備した仕様となっている。発表当初は価格に疑問の声もあったが、新規造形のビームスマートガン(長射程装備)とプロペラントタンクが付属することが後から判明し、熱狂的な評価となった。

2018年3月発売|MG PLAN303E ディープストライカー

MG200体突破記念として満を持して登場したのが、まさかのディープストライカーだ。パーツ数・価格・パッケージサイズ、すべてにおいてMG過去最大を更新し、PGを超える部品数となった。当時の盛り上がりは相当なもので、「夢にも思っていなかった」という感想が溢れた。

MGイクシスガンダムをベースに大部分が新規パーツ構成。難点はプロペラントタンク4本・主砲砲身・ビームカノン4本の合わせ目処理が大変なことくらいで、それさえ乗り越えれば現代に蘇ったディープストライカーを十二分に堪能できる。全高約280mm、主砲展開時は約540mmという圧倒的な存在感だ。日本の住宅事情では置き場所を選ぶが、それも込みで「センチネルの洗礼」だろう。

2019年4月発売|MG 1/100 Ex-Sガンダム/Sガンダム


2003年版MGイクシスガンダムにディープストライカーの新規パーツを追加したリニューアル版として登場したのがVer.2.0だ。Sガンダムとイクシスガンダムのコンパチキットで、カトキハジメ氏の解釈によるカラーリングが採用されており、通常のトリコロールとは差別化されている。

主な変更点を列挙する:

  • 頭部バルカン開口・色分け実現
  • 全体的にスリム・シャープな印象に刷新
  • 肩部スライドギミック搭載
  • 腹部形状変更(自然なラインに)
  • 胴体外部装甲・胸の放熱ダクト開口
  • ウイング・大腿部ビームカノンの合わせ目が段落ちモールドに
  • ブースターユニットが可動・展開可能に
  • ビームスマートガンのドームが色分け(黒一色→白と青)
  • センサーパーツはクリアで再現
  • ハンドパーツに平手追加
  • リフレクターインコムをリード線で再現可能
  • クリアパーツの展示スタンド付属

ただし下半身の経年ヘタり問題は2003年版から引き継いでいる。また変形は可能だが、バラすのが困難な構造のため、どちらの形態で組むか事前に決めておく必要がある。

それらを踏まえても「決定版」と呼ぶに値する完成度だ。今からセンチネルガンプラに入門するなら、まず手に取るべき一択といえる。

最新キット|MG Ex-Sガンダム/Sガンダム タスクフォースα Ver.は2019年発売版と何が違うのか


2025年7月、プレミアムバンダイから待望の新バリエーションが登場した。Ver.2.0をベースに成形色を変更し、作中のα任務部隊(タスクフォースアルファ)カラー——白・赤・青のトリコロール配色——で仕上げたのが「タスクフォースα Ver.」だ。

Ver.2.0がカトキカラーを採用しているのに対し、こちらは原作設定に近いトリコロールで塗り分けられており、センチネルファンの間では「どちらが本来のSガンダムか」という議論も生んでいる。新規パーツと新規水転写式デカールが付属し、SガンダムとEx-Sガンダムの選択式コンパチも継承されている。

武装の再現幅も注目ポイントだ。ビームスマートガンはバレル選択でノーマルと連射装備仕様の2種類が再現でき、パーツ差し替えによるGクルーザーへの変形も可能となっている。

📦 製品情報

商品名:MG 1/100 Ex-Sガンダム/Sガンダム(タスクフォースα Ver.)
価格:16,500円(税10%込)
発売:2025年7月(プレミアムバンダイ限定)
スケール:1/100
特徴:SガンダムとEx-Sガンダムのコンパチ対応 / Gクルーザー変形対応(パーツ差し替え) / スマートガン2種バレル付属 / 新規水転写デカール付属

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SPOTGEEKS VERDICT

1988年から37年。Sガンダム/EX-Sガンダムのガンプラは、時代ごとにモデラーへ試練と感動をもたらし続けてきた。完全変形という夢を実現したMGイクシスガンダム(2003年)は伝説的だが、今から手に取るならMG Ex-Sガンダム/Sガンダム Ver.2.0(2019年)が圧倒的なコスパと完成度で一択だ。原作トリコロールにこだわるなら2025年のタスクフォースα Ver.も選択肢に入る。カトキカラーか原作カラーか——悩む時間も含めて、センチネルの楽しみ方だろう。

センチネルのガンプラは「置き場所問題」と「クリアランスの試練」がセット——それもまた、このシリーズの醍醐味だ。

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WRITER
スニッカー北村

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