テトリス社(The Tetris Company)が2026年9月5日、米ホワイトハウスのゲームサイト「ARCADE.GOV」に掲載されたゲーム『BUILD THE WALL』への関与を公式に否定した。同作は「押し寄せる大群から国境を守れ」とうたう内容で、実態はほぼテトリスそのもののゲームプレイ。テトリス社は公式Xで「制作に関与していない」「著作権侵害を極めて重く受け止めている」と表明し、法的対応も検討中だ。
ARCADE.GOVはホワイトハウスが9月4日に公開したサイトで、公開直後から各方面のゲーム関連企業のロゴや意匠の無断使用が指摘されていた。権利元が公式に「ノー」を突きつけたのが今回の声明である。
この記事では経緯・声明の内容・今後の焦点を、事実ベースで時系列に整理する。
まずは騒動の発端から時系列で追っていく。
BUILD THE WALLとは?ARCADE.GOVで何が起きたのか
発端は2026年9月4日、米ホワイトハウスがゲームサイト「ARCADE.GOV」を公開したことだ。掲載作のひとつ『BUILD THE WALL』は「押し寄せる大群から国境を守れ」と説明されるゲームだが、そのゲームプレイはほぼテトリスと同一のものだった。
落ちものパズルの意匠をそのまま流用しながら、権利元の名前はどこにもない。公開直後から「これは公式ライセンスなのか?」という疑問がSNSで噴出し、翌9月5日、テトリス社自身が答えを出した——「関与していない」と。
テトリス社は何と声明した?
テトリス社は公式Xアカウントで声明を発表した。その中心となるメッセージがこれだ。
『テトリス』では繋がることや、人々を分断するのではなく一つにすることの力を信じている
引用元:Game*Spark
声明のポイントは3つ。①『BUILD THE WALL』の制作に一切関与していないこと、②著作権侵害を極めて重く受け止めていること、③世界中のファンへ「皆さんを愛し、尊重する」と呼びかけたことだ。単なる権利主張にとどまらず、「壁を築くゲーム」に対して「人々を一つにするゲーム」という理念で切り返した構成になっている。
テトリスは冷戦下のソ連で生まれ、国境を越えて世界中に広がった経緯を持つタイトルだ。その歴史を知っていると、この声明の言葉選びはかなり重い。40年かけて積み上げたブランドの土台を、一晩でミノのように崩されてたまるか、という話である。
法的措置はある?セガのロゴ無断使用問題も
Variety誌の取材に対し、テトリス社は「現在この件を検討中」と回答しており、法的措置を視野に入れた検討段階にある。声明で「著作権侵害を極めて重く受け止めている」と明言している以上、静観で終わる可能性は低いと見るべきだろう。
さらにARCADE.GOVをめぐっては、セガのロゴとサウンドロゴの無断使用も指摘されており、日本国内でも反発が目立っている。政府機関のサイトが複数社の知的財産を無断使用しているとすれば、問題はテトリス社1社では終わらない。各権利元の対応が出そろうまで、この騒動はまだ続くはずだ(2026年9月6日時点の情報)。
まとめ|テトリス社はBUILD THE WALLへの関与を否定。法的対応を検討中
改めて経緯を再掲する。2026年9月4日に米ホワイトハウスがゲームサイト「ARCADE.GOV」を公開し、テトリス類似の『BUILD THE WALL』を掲載。翌5日、テトリス社が公式Xで制作への関与を否定し、著作権侵害を重く受け止めるとして法的対応を検討中だ。同サイトではセガのロゴ・サウンドロゴの無断使用も指摘されている。
ゲームの意匠は誰のものか——権利元とファンが積み上げてきたものの重さが問われる騒動だ。続報が出ればまた追いかける。
権利主張と同時に「人々を一つにする」というテトリスの理念を打ち出した声明は、企業声明として見事な切り返しだった。一方で、政府機関発のサイトが相手だけに法的措置の行方は不透明で、セガほか他社の対応も含めて長期化の可能性がある。事実関係を追う価値のある騒動だ。
40年遊ばれてきたゲームの積み上げは、そう簡単には崩せない。ラインが消えるのはブロックだけでいい。
あわせて読みたい
小田のっこ











コメントを残す