Read this article in English →
Keyの麻枝准が咽頭がんと診断されたことを、2026年10月19日にKeyの公式Xが公表した。積極的な治療は行わず、体力を温存して創作に充てるため緩和ケアを中心とした療養を選んだという。ヘブンバーンズレッドは第六章完結までのストーリーの主要部分を書き終えており、第六章前編の楽曲制作も終わっている。
Kanon、AIR、CLANNAD。Angel Beats!、Charlotte、そしてヘブンバーンズレッド。泣きゲーという言葉を作った張本人が、自分に残された時間を数えながら、それでも書くことを選んだ。この発表の重さは、代表作を一つでも通った人なら説明はいらないだろう。
この記事では、Keyの発表内容、ヘブンバーンズレッドの今後、新しい音楽プロジェクトの方針、応援メッセージの送り先を整理した。推測は書かない。公表された事実だけを並べる。
まず、何が発表されたのか。
麻枝准の病状と、Keyが公表した内容は?
Keyの発表によると、麻枝准は2026年の春先に喉の違和感を覚え、夏に入って腫れと痛みが強くなり、医療機関で精密検査を受けた結果、咽頭がんと診断された。公表は10月19日、Keyの公式Xアカウントを通じて行われ、ファミ通や4Gamerなど各媒体が同日に報じている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公表日 | 2026年10月19日 |
| 公表元 | Key 公式X(ビジュアルアーツ/Key) |
| 診断 | 咽頭がん |
| 経緯 | 2026年春先に喉の違和感、夏に腫れと痛みが強まり精密検査で診断 |
| 療養方針 | 積極的な治療は行わず、緩和ケアを中心とした療養 |
| 本人の意向 | 体力を温存し、創作活動に専念したい(発表文の趣旨) |
治療方針について本人は、病状と今後の治療を検討した結果、体力を温存して創作活動に専念したいという思いから緩和ケアを選んだと説明している。発表文には、最後まで制作に専念したいという強い意志が示されていると各媒体が伝えている。病状の見通しについては発表に記載がなく、本稿でも触れない。
ヘブンバーンズレッドはどうなる?第六章の進捗
ヘブンバーンズレッドは、第六章前編までの執筆と、第六章完結までのストーリーの主要部分すべてを麻枝准が書き終えている。第六章前編の楽曲制作も完了している。これがKeyの発表で示された進捗だ。
ヘブンバーンズレッドはWright Flyer Studios×Keyが2022年2月に配信を始めたRPGで、麻枝准は原案・メインシナリオ・音楽を担当している。第六章が最終章になることは発表済みで、第六章の物語の骨格はすでに作者の手で完成しているというのが今回の要点だ。
一方で、残るシナリオや楽曲の作業については、病状の進行によっては麻枝准が関われない可能性があると発表で説明されている。「完結までの主要部分は書いてある」と「残りの作業に全部関われるとは限らない」の両方が、同じ発表の中にある。片方だけ切り取らないほうがいい。
新しい音楽プロジェクトはどうなる?
麻枝准はYouTubeで長期的に展開する予定だった新しい音楽プロジェクトについて、方針を変えた。製作可能な時間があまり残されていないことから、現在構想している楽曲を早急に完成させ、順次YouTubeで公開していくという。
Kanonの「Last regrets」からヘブンバーンズレッドの楽曲まで、麻枝准の作品は音楽と物語が切り離せない。長期計画を畳んで、いま書ける曲を先に出す。この順番の変更が、本人が置かれた状況を一番はっきり伝えている。公開時期は2026年10月時点で発表されていない。
応援メッセージはどこに送れる?
ビジュアルアーツは、麻枝准への応援メッセージをメールと手紙で受け付けている。メールの宛先は maedajun_message@visual-arts.jp で、郵送先はKeyの発表文に記載されたビジュアルアーツ本社(大阪)の住所だ。
- 届いたメッセージは本人に届けるが、個別の返信はできない
- 贈り物(物品)は受け取らない
- 郵送先住所は、Keyの発表文を直接確認する
書く側としては、返事を求めない短い言葉でいいはずだ。代表作を遊んだ年と、どこで泣いたか。それだけで十分に届く。
麻枝准の主な作品
参考として、麻枝准がシナリオや音楽で関わった主な作品を並べる。発売・放送年は各作品の初出に揃えた。
| 作品 | 種別 | 初出 |
|---|---|---|
| Kanon | PCゲーム(Key) | 1999年 |
| AIR | PCゲーム(Key) | 2000年 |
| CLANNAD | PCゲーム(Key) | 2004年 |
| リトルバスターズ! | PCゲーム(Key) | 2007年 |
| Angel Beats! | TVアニメ(原作・脚本・音楽) | 2010年 |
| Charlotte | TVアニメ(原作・脚本・音楽) | 2015年 |
| 神様になった日 | TVアニメ(原作・脚本・音楽) | 2020年 |
| ヘブンバーンズレッド | スマートフォン/PCゲーム(原案・シナリオ・音楽) | 2022年 |
CLANNADの発売当時、オレは歌舞伎町の漫画喫茶で働いていた。あの頃の深夜のブースで何人がこれを泣きながらやっていたか、数えたことはないが、少なくはなかった。
まとめ。Keyの発表で分かっていること
麻枝准は咽頭がんと診断され、積極的な治療ではなく緩和ケアを中心とした療養を選び、残る体力を創作に充てる。ヘブンバーンズレッドは第六章前編までの執筆と、第六章完結までのストーリーの主要部分、第六章前編の楽曲が完成している。残る作業への関与は病状次第で、新しい音楽プロジェクトは長期計画をやめて早急に完成させ、YouTubeで順次公開する。応援メッセージはメール(maedajun_message@visual-arts.jp)と手紙で受け付け、返信と贈り物の受け取りはない。
発表にあるのは、病名と療養の方針と、書き終えたものの範囲だけだ。それ以上のことは本人とKeyしか知らない。読者にできるのは、ヘブンバーンズレッドの第六章を最後まで読むことと、出てくる曲を聴くことと、短い言葉を送ることの3つしかない。
泣かせてきた人に、今度はこっちが言葉を返す番だ。
あわせて読みたい
スニッカー北村












コメントを残す