2026年、地下アイドルシーンが激変している。
WACK傘下5グループ一斉解散、スターダスト女性アイドル部門3グループ終了、そして個人事務所・小規模グループの活動終了ラッシュ——今年ほど「解散発表」がニュースになった年は近年なかったのではないか。
業界の再編なのか、コロナ禍後の淘汰なのか、それとも「地下アイドルというビジネスモデル」そのものの限界なのか。本記事では2026年に解散・活動終了を発表・実施したグループを一覧でまとめつつ、この解散ラッシュが何を意味するのかを考える。
「ぶっとび!パンデミック」が2026年12月30日(水)新宿ReNY公演での解散を発表した。9月続報セクションと一覧表に追記し、確認できる解散・活動終了は16組に更新した。WACK5グループの解散日はASPが2026年5月4日、ExWHYZが8月31日に解散済み、GANG PARADEは10月29日のラストライブで解散する。
2026年 解散・活動終了したアイドルグループ一覧
| グループ名 | 所属 | 解散日 | 備考 |
|---|---|---|---|
| GANG PARADE | WACK | 2026年10月29日 | ラストライブ「LAST SAY HELLO!!」Zepp Haneda(TOKYO) |
| KiSS KiSS | WACK | 2026年内 | 「Where the End Begins by WACK」ツアー後 |
| ExWHYZ | WACK | 2026年8月31日 | 「ExWHYZ LAST LIVE ‘光’」全30曲で解散済 |
| ASP | WACK | 2026年5月4日 | ラストツアー「This is ASP’s final tour」後に解散済 |
| BiTE A SHOCK | WACK | 2026年内 | WACK第一章終了の5組目 |
| AMEFURASSHI | スターダスト | 2026年3月13日 | 「前向きな決断」として発表、解散済 |
| ukka | スターダスト | 2026年春 | スター部門縮小の一環、解散済 |
| LumiUnion | スターダスト | 2026年春 | 元・浪江女子発組合から改名後解散 |
| みらくらんど | indie | 2026年6月6日 | 大阪7人組・2024年デビュー・約2年で活動終了 |
| 月に足跡を残した少女達は一体何を見たのか… | indie | 2026年10月17日(予定) | 6月12日にワンマン後解散を発表 |
| ヲドルマヨナカ | indie | 2026年夏(予定) | 夏の解散を発表済み |
| おーらびっと | indie | 2026年8月23日 | 同日にお別れ公演を開催し解散済 |
| ミリフェア | indie | 2026年9月1日 | 結成約1年3ヶ月・主催公演をもって解散 |
| PIGGS | indie | 2026年10月12日(予定) | 東京キネマ倶楽部「PIGGS FINAL LIVE」で解散 |
| …そして、消え逝くキミ達と。 | indie | 未定 | 事務所の事業継続困難により解散を発表 |
| ぶっとび!パンデミック | indie | 2026年12月30日(予定) | 新宿ReNY公演で解散。メンバー5人中3人は所属継続 |
WACK 5グループ一斉解散——「第一章終了」が意味すること
最も業界に衝撃を与えたのは、元WACK代表・渡辺淳之介氏による「WACK 第一章 『地下アイドルジャイアントキリング編』終了のお知らせ」だ。GANG PARADE・KiSS KiSS・ExWHYZ・ASP・BiTE A SHOCKの5グループが2026年内に解散することが発表された。
WACKはBiSHの解散(2023年)で一度注目を集めた後も、複数のグループを展開してきた事務所だ。「地下アイドルジャイアントキリング」というコンセプトで業界に存在感を示し続けてきたが、渡辺氏は「2027年以降は第一章とは異なる戦場に戦いにいく」と述べており、WACK自体の存続と新体制への移行が示唆されている。豆柴の大群はクロちゃんプロデュースにより継続することも明言されている。
全グループが集合する全国ツアー「Where the End Begins by WACK」が2026年1月〜2月に開催されており、ファンへの「最後の集大成」として機能した。3年ぶりの合同オーディションも発表済みで、WACKというブランド自体は存続しながら「第二章」へ向けて動き始めている。
スターダスト 女性アイドル部門3グループ同時解散——「前向きな決断」の実態
スターダストプロモーションのStar Planet(スタープラネット)所属グループとして長年活動してきたAMEFURASSHI・ukka・LumiUnionが、2025年12月に一斉に2026年春での解散を発表した。3グループが同時に「前向きな決断」という言葉を使ったのは、事務所主導の方針変更であることを示唆している。
AMEFURASSHIは2016年結成のベテラングループ、ukkaは個性的なメンバー構成で固定ファンを持っていたグループ、LumiUnionは元・浪江女子発組合からの改名グループだ。それぞれが独自のファン層を持ちながら同時に終幕を迎えたことで、スターダストの女性アイドル部門縮小という判断が透けて見える。
独立系グループの解散も相次ぐ——みらくらんど・月に足跡を残した少女達・ヲドルマヨナカ
大手事務所だけでなく、独立系(インディー)グループの解散も2026年は目立つ。大阪の7人組「みらくらんど」は2024年デビューからわずか2年ほどで、2026年6月6日に活動を終了した。
「月に足跡を残した少女達は一体何を見たのか…」は6月12日のワンマンライブで、10月17日をもっての解散を発表。長いグループ名で知られる同グループも、解散という区切りを選んだ形だ。
2022年1月20日結成の「ヲドルマヨナカ」も、2026年夏の解散を発表した1組である。「月の虹彩のようなギターロック」をコンセプトにした”Funny Dance Rock”というスタイルで、大規模なダンスパフォーマンスと生バンドサウンドを組み合わせた独自路線を歩んできたグループだ。千葉テレビ・テレビ埼玉・テレビ神奈川の情報番組で冠コーナーを持つなど地上波にも進出しており、地下アイドルの枠を超えた活動を見せていただけに、今回の解散発表は界隈に驚きを持って受け止められた。解散理由・ラストライブの詳細については本稿執筆時点で公式サイトからの言及がなく、続報が待たれる。
大手事務所の「選択と集中」とは異なる文脈で、独立系グループもまた厳しい選択を迫られている実態が見えてくる。
【2026年9月続報】解散ラッシュは夏を越えても止まらない——ミリフェア・PIGGS・おーらびっと・ぶっとび!パンデミック
2026年夏から秋にかけても、解散の発表は続いている。8月〜9月に判明した5組を追記する。
4人組の「ミリフェア」は8月1日に解散を発表し、2026年9月1日の主催公演をもって約1年3ヶ月の活動に幕を下ろした。メンバーは瀬那ゆいか・赫ヰ乃カリン・兎姫りりか・祈冥璃いのの4名。解散理由は公式には明かされておらず、メンバーは「9月1日まで4人で精一杯活動する」とコメントしていた。結成からわずか1年3ヶ月での解散は、独立系グループの活動サイクルが年々短くなっている現実を突きつけてくる。
「PIGGS」は7月30日、2026年10月12日(月・祝)に東京キネマ倶楽部で開催する「PIGGS FINAL LIVE」をもって解散すると発表した。BAN-BAN・SHELLME・KINCHAN・BIBI・SU-RINGの5人体制で、メンバーの発信からは「何度も話し合いを重ねてメンバー全員で決断した」ことがうかがえる。チケットは前売4,629円(+1D)。個性派として界隈で存在感を放ってきたグループだけに、この発表の衝撃は大きかった。
さらに「おーらびっと」は8月23日のお別れ公演をもって解散済み。「…そして、消え逝くキミ達と。」は所属事務所の事業継続が困難になったことを理由に解散を発表しており、経営体力の問題がグループの存続を直撃するという、地下アイドルシーンの構造的な弱点がここでも露呈した形だ。
ぶっとび!パンデミックは2026年12月30日に新宿ReNYで解散
9月28日には「ぶっとび!パンデミック」が、2026年12月30日(水)新宿ReNYでの公演をもって解散すると発表した。2026年に判明した解散としては、年内最後の日程になる。
きっかけは2026年1月のZepp新宿ワンマン以降に相次いだメンバーからの卒業申し出で、運営はメンバーを補充せず「ぶっとび!パンデミックとしての活動終了」という結論を出した。去就は八張さやか・丸々穂野々・味見つみきの3人が所属継続、田中もあちゅ・白雪せりの2人が退所しアイドル活動を終了する。退所する2人は本人の希望により生誕公演を行わない。
解散のたびに新メンバーを入れて看板を維持する運営が多いなか、体制変更を選ばず畳んだ点は本記事で追ってきた2026年の他事例とも共通する。一方で、1月の申し出から9月の発表までの8か月という空白の長さは、ファン側に引っかかりを残す形になった。
一方で明るいニュースもある。8月26日にはiLiFE!がKアリーナ横浜での過去最大ワンマンでSony Music Labelsからのメジャーデビューを発表した。解散と飛躍が同時進行する2026年後半——「地下」と「メジャー」の境界線は、確実に溶け始めている。
WACK5グループの解散日はいつ?ラストライブ日程まとめ
WACK5グループのうち4組はすでに解散日が確定し、3組は解散を完了している。残るのはGANG PARADEの10月29日公演だ。
2025年12月、WACK代表・渡辺淳之介氏が宣言した「第一章終了」から約9ヶ月。抽象的だった「2026年内」という期限は、この夏を越えて次々と具体的な日付に置き換わった。以下が本稿執筆時点(2026年9月16日)で確認できるラストライブ日程である。
| グループ名 | 解散日・ラストライブ | 会場・公演名 |
|---|---|---|
| ASP | 2026年5月4日(解散済) | ラストツアー「This is ASP's final tour」福岡・愛知・宮城・大阪・東京の5都市 |
| ExWHYZ | 2026年8月31日(解散済) | Zepp Haneda(TOKYO)「ExWHYZ LAST LIVE '光'」全30曲 |
| GANG PARADE | 2026年10月29日(木) | Zepp Haneda(TOKYO)「GANG PARADE LAST SAY HELLO!!」 |
| KiSS KiSS | 2026年内(日付未発表) | WACK唯一の「正統派アイドル」路線グループ |
| BiTE A SHOCK | 2026年内(日付未発表) | 第一章終了の5組目 |
ExWHYZのラストライブ「光」は8月31日にZepp Haneda(TOKYO)で開催され、全30曲という異例のボリュームで4人の集大成が披露された。チケットはスタンディング6,500円(税込)、2階指定席9,000円(税込)という設定で、8月15日にはSpotify O-EASTでオールナイトイベント「CLUB Ex FINAL」も行われている。終わりに向けてここまで「盛る」のがWACKらしい。
ASPは2025年12月31日、下北沢SHELTERのフリーライブという不意打ちの場で解散を発表した。メンバーのマチルダー・ツインズが「このツアーはASP最後のツアーです。けど私達は、さよならよりもならず者一人一人にこれまでの有難うを直接伝えたい」とコメントしている点に、このグループの誠実さがよく出ていると思う。
そして残るGANG PARADE。10月29日(木)のZepp Haneda公演は、2026年6月20日に新宿・東急歌舞伎町タワーの屋外ステージで行われたグループ史上最大規模のフリーライブで発表された。WACK第一章の最後を締めるのが、事実上の看板グループだったギャンパレというのは、できすぎた筋書きじゃないか。
WACKで存続するグループはどこ?
5組の解散後、WACKに残る現役グループは豆柴の大群のみとなる。
ただしWACKは「第二章」を掲げて合同新オーディションをすでに始動させており、看板を畳むわけではない。既存グループを一度すべてリセットし、新体制で再構築するという判断だ。乱暴に見えるが、多グループ展開の維持コストを考えれば合理的でもある。
わーすたの解散は2027年へ持ち越し
2026年3月27日に解散を発表したわーすたのラストライブは、2027年2月14日・東京SGC HALL ARIAKEに設定された。
11年の活動に幕を下ろすわーすたは、2026年9月18日の福岡DRUM LOGOSを皮切りに、広島・大阪・北海道・東京Zepp Shinjuku・愛知DIAMOND HALLを回るラストツアーを進行中だ。9月2日にはニューシングル「わったらいふ!」もリリースしている。解散発表は2026年だが実際の終幕は2027年——本記事の集計(16組)には含めていないが、この解散ラッシュの延長線上にある事例として押さえておきたい。
なぜ2026年にこれほど解散が集中しているのか?
複数の要因が重なっていると見られる。
① コロナ禍の「猶予期間」終了
2020〜2022年のコロナ禍でライブができなくなった時期、多くのグループが活動を縮小しながらも解散を先送りにしていた。その「猶予」が2024〜2025年に明けた後、積み重なっていた経営的な問題が顕在化し、解散判断が一気に噴き出したという見方がある。
② 大手事務所の「選択と集中」
スターダストのケースに典型的だが、大手プロダクションが「多グループ展開」から「少数精鋭」へ方針転換するケースが増えている。ファンの分散と各グループへの投資コストの増大が、この判断を後押ししていると考えられる。
③ 地下アイドルシーンのビジネスモデルの変化
ライブ収益・CD・チェキ販売を中心とした地下アイドルのビジネスモデルは、音楽ストリーミングの普及とSNS文化の変化によって収益構造が変わりつつある。小規模グループが長期的に活動を維持するのは年々難しくなっているという現実がある。
地下アイドルシーンの「今後」——解散の後に来るものは?
解散ラッシュは悲しいニュースだが、必ずしも「地下アイドルシーンの衰退」を意味しない。WACKは「第二章」を宣言し新オーディションを開始した。スターダストは部門を絞りながらも継続する。そして毎年、新しいグループが生まれてもいる。
BiSHが2023年に解散した後、彼女たちのメンバーがそれぞれソロや新グループで活動を続けているように、グループの終わりが個人のキャリアの終わりではない。ファンとして「好きなグループが終わる」のは辛い体験だが、その先の活動を追いかける楽しさもある——それが地下アイドルシーンの持つ独特の熱量だと思う。
2026年の地下アイドル解散ラッシュに関するFAQ
2026年に解散したアイドルグループは何組?
本記事で確認できた2026年の解散・活動終了は16組だ。内訳はWACK5組、スターダスト3組、独立系8組となっている。
WACKはなぜ5グループを一斉に解散させたのか?
代表・渡辺淳之介氏が2025年12月に「第一章終了」を宣言し、新体制での再出発を選んだためだ。
解散後もWACK自体は存続し、合同新オーディションによる「第二章」が始動している。経営破綻による解散ではなく、多グループ展開のコスト構造をリセットする戦略的な判断と見るのが自然だろう。存続するのは豆柴の大群のみとなる。
解散したグループのメンバーはその後どうなる?
ソロ活動・新グループ加入・他事務所への移籍など進路はさまざまで、引退とは限らない。
2023年に解散したBiSHのメンバーが現在もソロや新グループで活動を続けているのが好例だ。グループの終了が個人のキャリアの終了を意味しないのは、地下アイドルシーンでは珍しい話ではない。むしろ解散後のほうが活動範囲が広がるケースもある。
2026年は解散だけの年だったのか?
いや、メジャーデビューなど飛躍のニュースも同時に起きている。
2026年8月26日にはiLiFE!がKアリーナ横浜での過去最大ワンマンでSony Music Labelsからのメジャーデビューを発表した。解散と飛躍が同じ年に並走しているのが2026年の特徴で、シーン全体が縮小しているわけではない。
推しのグループが解散したらチケットやグッズはどうなる?
ラストライブのチケットは通常公演と同様に販売され、解散後の払い戻しは原則ない。
グッズや音源は解散と同時に販売終了となるケースが多いため、欲しいものは活動期間中に確保しておくのが鉄則だ。PIGGSのラストライブは前売4,629円(+1D)、ExWHYZのラストライブはスタンディング6,500円(税込)と、価格帯は通常のワンマンと大きく変わらない設定になっている。
なお、本記事の日程・価格はすべて2026年9月時点で確認できた情報である。公演内容は変更される可能性があるため、最終的には各グループの公式サイトで確認してほしい。
まとめ|2026年地下アイドル解散ラッシュ——16グループの終幕と業界の転換点
WACK5グループ・スターダスト3グループ・独立系グループ、そして9月続報のミリフェア・PIGGS・おーらびっと・…そして、消え逝くキミ達と。・ぶっとび!パンデミックを加え、2026年に解散・活動終了を発表したグループは確認できるだけで16組に達した。これは業界の縮小ではなく「再編」だ——そう信じながら、私たちは次の新星の誕生を待ちたい。
2026年の地下アイドル解散ラッシュは、10年以上続いた「BiSH以降のWACK時代」「スターダストアイドル黄金期」の終わりを告げる出来事だった。しかし渡辺淳之介氏が「第二章」を宣言したように、業界は死んでいない。形を変えながら進化している——それが地下アイドルの本質だ。
推しが終わっても、次の推しが必ず現れる。それが地下アイドルというシーンだ。
あわせて読みたい
スニッカー北村















コメントを残す