押井守監督による完全新作『装甲騎兵ボトムズ 灰色の魔女(ヘクセ)』の本予告が解禁され、出演声優が一挙公開された。第1作の全国公開は2026年11月20日(金)、劇場2部作として展開され、第2作の公開日は後日発表となる。
主演は沢城みゆきさん(アッシュ・ヴァンプス役)と安藤麻吹さん(マキ・シュタウフェンベルク役)。さらに三木眞一郎さん、梶裕貴さん、中村悠一さん、鶴岡聡さん、杉田智和さん、三宅健太さん、茶風林さん、大塚芳忠さん、小野大輔さん、菅生隆之さん、櫻井孝宏さん、上坂すみれさんという、とんでもない布陣が並んだ。
そしてムビチケ・前売券は2026年8月21日(金)から発売開始。通常ムビチケカードが1,900円(税込)、アニメイト限定のドッグタグ付が2,700円(税込)など、全4種類が用意されている。特典には大河原邦男氏描き下ろしのイラストボードが付く。
本作はサンライズ50周年記念作品だ。監督・脚本に押井守、音楽に川井憲次、オリジナルメカニカルデザインに大河原邦男、監修に髙橋良輔。……この並びを見て平静でいられるボトムズファンがいるなら、その胆力を分けてほしい。
オレはボトムズのプラモを積んでは崩してきた40代だ。だからこそ言うが、この企画は「懐かしいから観る」ものではない。押井守が2026年にボトムズを撮るという、その一点だけで異常事態なのだ。
『装甲騎兵ボトムズ 灰色の魔女』の公開日はいつ?上映形式を確認
公開日は2026年11月20日(金)、全国公開。ただし注意してほしいのは、本作が劇場2部作だという点だ。11月20日に公開されるのは第1作であり、第2作の公開日は現時点で発表されていない。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | 装甲騎兵ボトムズ 灰色の魔女(ヘクセ) |
| 公開日(第1作) | 2026年11月20日(金)全国公開 |
| 公開日(第2作) | 後日発表 |
| 上映形式 | 劇場2部作 |
| 位置づけ | サンライズ50周年記念作品 |
| 配給 | バンダイナムコフィルムワークス |
「サンライズ50周年記念作品」という肩書きは重い。数ある自社IPのなかから、記念作としてボトムズを、しかも押井守で撮るという選択をした——ここに制作サイドの本気が透けて見える。
ガンダムでもエルガイムでもなく、ボトムズ。しかも新作。50周年という節目に、最も泥臭くて最も報われない兵隊の物語を選んだという事実そのものが、もう作品の姿勢を語っているじゃないか。
キャストは誰が出る?沢城みゆき×安藤麻吹のW主演と豪華布陣
今回の発表でもっとも話題になったのがキャストだ。主演2名に加え、脇を固める面々が異様に厚い。
| 役名 | 声優 |
|---|---|
| アッシュ・ヴァンプス | 沢城みゆき |
| マキ・シュタウフェンベルク | 安藤麻吹 |
| その他出演(役名未発表) | 三木眞一郎/梶裕貴/中村悠一/鶴岡聡/杉田智和/三宅健太/茶風林/大塚芳忠/小野大輔/菅生隆之/櫻井孝宏/上坂すみれ |
沢城みゆき・安藤麻吹の主演コメント
主演2名は、それぞれ本作への挑み方についてコメントを寄せている。まず沢城みゆきさんのコメントだ。
こんなキャラクター、みたことない。演じられるのか自身には見当がつかないけれど、召集されている…。初めての押井監督作品収録当日、『こわい人だったら、どうしよう』を筆頭に、私はたくさんのどうしようをきつく抱きしめてスタジオ入りしました。
引用元:『装甲騎兵ボトムズ 灰色の魔女』公式コメント
「召集されている」という言い回しが絶妙だ。オファーではなく召集。軍隊の作品に呼ばれた俳優が、自分の立場を兵隊になぞらえている。この一文だけで、現場の空気の張り詰め方が伝わってくる。
続いて安藤麻吹さんのコメント。
『命は消耗品に変わる』なんて残酷で悲しい言葉なんだろう。押井守監督の描くボトムズの世界に身をゆだね、想像力をフル活用して挑みました。是非映画館で体感して下さい!
引用元:『装甲騎兵ボトムズ 灰色の魔女』公式コメント
「命は消耗品に変わる」——おそらく作中に登場するフレーズだろう。ボトムズという作品は一貫して、兵士が使い捨てられる構造を描いてきた。キリコが特殊な存在として扱われたのも、突き詰めれば「消耗品として設計された」からである。この一行が出てくる時点で、本作がボトムズの本質から一歩も逃げていないことがわかる。
ボトムズ愛で知られる杉田智和も参加
キャスト一覧を見たファンが真っ先に反応したのが、杉田智和さんの名前だろう。杉田さんは自身のYouTube「杉田智和/AGRSチャンネル」の動画「アジルスと炎の匂いしみついてむせる」で、20分以上にわたってボトムズ愛を語り尽くした人物である。タイトルはOPテーマ『炎のさだめ』の歌詞そのものだ。
埼玉県出身の杉田さんの原体験は、テレビ埼玉で月曜から金曜まで毎日流れていたサンライズアニメの再放送だという。ガンダム、ダンバイン、エルガイム、そしてボトムズ。「人間ドラマだったり、結構ガバガバなところも含めて僕は好きです」と語る一方で、「ただ、周りで話せる人が全くいなかったんですね」とも漏らしている。上京後は防水DVDプレイヤーを買い、風呂で1日2本ずつ全シリーズを見返したという筋金入りだ。
さらに2010年のOVA『装甲騎兵ボトムズ Case;IRVINE』では主人公役のオーディションを受けて落選している(主演は平川大輔さん)。一度は届かなかった人が、16年越しに新作ボトムズのキャスト表へ名を刻んだことになる。
そしてその動画で、杉田さんはこう語っていた。
僕は待ってるんですよ、最新作をね。もちろんキリコの物語ですよ
引用元:杉田智和/AGRSチャンネル
Blu-ray Perfect Soldier Box初回版(2021年2月発売)を控えた頃の発言だ。約6年を経て、最新作は本当にやってきた——ただし『灰色の魔女』はキリコの物語ではない。それでも、待ち続けた本人がその中に立っている。これ以上に報われた話があるだろうか。……秋葉原の帰りにこの動画を見返して、正直ちょっと来るものがあった。
なお、2026年8月時点で杉田さんの役名は公表されていない。三木眞一郎さん、梶裕貴さん、中村悠一さん以下、主演2名を除く全員が役名未発表の状態だ。
スタッフ布陣は?押井守×川井憲次×大河原邦男という組み合わせ
本作のスタッフ構成は、ボトムズという作品の系譜と押井守作品の系譜が交差する、かなり特異な布陣になっている。
| 担当 | スタッフ |
|---|---|
| 監督 | 押井守 |
| 脚本 | 押井守/山邑圭 |
| 原作 | 矢立肇/髙橋良輔 |
| 監修 | 髙橋良輔 |
| キャラクターデザイン原案 | 黄瀬和哉 |
| キャラクターデザイン | 西尾鉄也/小島崇史/小木曽伸吾 |
| オリジナルメカニカルデザイン | 大河原邦男 |
| メカニカルデザイン | 常木志伸/曽野由大/石口十/稲田航 |
| 音楽 | 川井憲次 |
| 音響監督 | 若林和弘 |
| 制作協力 | Production I.G |
押井守×川井憲次×黄瀬和哉=『攻殻機動隊』の系譜
ここで注目してほしいのが、押井守・川井憲次・黄瀬和哉・西尾鉄也・Production I.Gという並びだ。これは『攻殻機動隊』をはじめとする押井作品を支えてきた面々そのものである。
つまり本作は、ボトムズという素材を、押井守のチームがまるごと調理するという構造になっている。サンライズ作品でありながら、映像の質感と音の設計はI.G系のそれになる可能性が高い。
川井憲次の音楽がATの重量感にどう乗るのか——正直、ここがいちばん想像がつかない。ボトムズの劇伴といえば乾いたロックとブルースの印象が強いが、川井憲次はまったく別の言語を持つ作曲家だ。合うか合わないかではなく、確実に「別のボトムズ」になる。それを歓迎できるかどうかが、本作の評価の分かれ目になるだろう。
大河原邦男と髙橋良輔が抑えている安心感
一方で、オリジナルメカニカルデザインに大河原邦男氏、監修に髙橋良輔氏が入っている点は見逃せない。スコープドッグを生んだ人と、ボトムズという作品そのものを作った人だ。
押井守という強烈な作家性を持つ監督が入るとき、原作の芯がどこまで守られるかは常に懸念になる。だが、この2人が名を連ねている以上、ATの設計思想と作品の根幹は担保されていると考えていい。攻めた布陣に、原点からの重しがきちんと乗っている——バランスとしては理想的だ。
あらすじと本予告の中身は?「灰色の魔女」とは何者か
物語の舞台は、アストラギウス銀河をめぐるギルガメスとバララントの百年戦争末期。ボトムズ本編と同じ時間軸の、あの泥沼の終盤である。
ヴァルキュリアII前線基地に赴任した女性士官マキ・シュタウフェンベルクは、ある密命を帯びていた。調査対象はどんな過酷な作戦でも必ず生還することから「魔女」と呼ばれるパイロット、アッシュ・ヴァンプス。マキは敵陣への強行降下作戦に参加しながら、アッシュの真実へと近づいていく。
本予告で確認できる映像
解禁された本予告には、以下の場面が収められている。
- マキが前線基地に降り立ち、アッシュの謎を追う姿
- アッシュとマキ、ふたりの出会い
- AT(アーマードトルーパー)による戦闘シーン
- 降下猟兵たちが空中へ飛び出す場面
「必ず生還する兵士」という設定は、ボトムズを知る人ほど身構えるはずだ。キリコ・キュービィーもまた「異能生存体」——どんな戦場でも生き残ってしまう存在だったからである。
アッシュがキリコと同じ系譜にある存在なのか、それともまったく別の理屈で生き残っているのか。ここが本作最大の謎であり、「魔女」という呼び名に込められた意味だろう。ボトムズにおいて「生き残ること」は祝福ではなく、たいてい呪いとして描かれる。その伝統が守られているなら、アッシュの物語は決して救いのある話にはならない。
……そして降下猟兵。ボトムズといえば降下作戦だ。あの、生身に近い装甲で空から放り出される絶望感を、押井守と現代の作画技術で見せられるわけである。秋葉原の帰りに予告を見て、電車の中で正直ちょっと震えた。
ムビチケ・前売券はいつから?全4種類の違いを比較
チケット類は2026年8月21日(金)から発売開始。種類が4つあり、価格も特典も販売場所も違うので、表で整理しておこう。
| 種類 | 価格(税込) | 販売期間・特典・販売場所 |
|---|---|---|
| 通常ムビチケカード | 1,900円 | 8月21日発売/絵柄はアッシュver.・マキver.の2種/特典:大河原邦男描き下ろしイラストボード(B6)/劇場・メイジャー・MOVIE WALKER STORE |
| アニメイト限定ドッグタグ付ムビチケ | 2,700円 | 予約:8月21日AM10時〜10月15日/発売:10月16日〜11月19日/特典:大河原邦男描き下ろしイラストボード(B6) |
| 前売券(オンライン) | 1,900円 | 8月21日AM10時〜/特典:オリジナルスマホ壁紙2種/MOVIE WALKER STORE |
| シークレットブロマイド付ムビチケ前売券 | 2,200円 | 8月21日AM10時〜11月15日23時59分/絵柄:全14種類(シークレット)/MOVIE WALKER STORE |
どれを買うべきか?狙いごとの選び方
選択の基準を整理しておく。
- とにかく安く観たい→通常ムビチケカードまたは前売券(1,900円)。イラストボード特典も付く
- 物理グッズが欲しい→アニメイト限定ドッグタグ付(2,700円)。ボトムズでドッグタグという時点で反則だ
- コレクション性を重視→シークレットブロマイド付(2,200円)。ただし全14種のうち何が来るかは選べない
- 手軽さ優先→オンライン前売券。スマホ壁紙2種が付く
注意点として、アニメイト限定ドッグタグ付は予約期間が10月15日(木)までと区切られている。発売は10月16日からなので、予約を逃すと手に入らない可能性がある。ここだけは締切が早いので気をつけたい。
ドッグタグは、正直かなり効く。ボトムズは兵隊が使い捨てられる話であり、ドッグタグは死んだ兵士を識別するための札だ。グッズの選択としてこれ以上作品を理解しているものはない。企画した人間、絶対にボトムズを分かっている。
関連商品・配信情報も動いている
あわせて押さえておきたい動きが2つある。
ひとつは「装甲騎兵ボトムズ Blu-ray Perfect Soldier Box」のアンコールプレスだ。こちらも2026年11月20日(金)発売、価格93,500円(10%税込)と、映画第1作の公開日にぶつけてきている。ボトムズの全映像作品が1箱に収まったBOXで、新作を観る前後の予習・復習環境としては完璧だろう。
もうひとつは、YouTubeサンライズチャンネルのメンバーシップが2026年9月より導入されるという発表。本作のメイキング映像が配信される予定とのことで、制作過程を追いたい人はこちらもチェックしておきたい。
まとめ|11月20日、押井守のボトムズが来る。チケットは8月21日から
重要な情報を再掲する。『装甲騎兵ボトムズ 灰色の魔女(ヘクセ)』は劇場2部作として展開され、第1作は2026年11月20日(金)に全国公開。第2作の公開日は後日発表となる。サンライズ50周年記念作品であり、配給はバンダイナムコフィルムワークスだ。
主演は沢城みゆきさん(アッシュ・ヴァンプス役)と安藤麻吹さん(マキ・シュタウフェンベルク役)。三木眞一郎さん、梶裕貴さん、中村悠一さん、鶴岡聡さん、杉田智和さん、三宅健太さん、茶風林さん、大塚芳忠さん、小野大輔さん、菅生隆之さん、櫻井孝宏さん、上坂すみれさんが出演する。主演2名以外の役名は2026年8月時点で未発表だ。なかでも自身のYouTube「AGRSチャンネル」でボトムズ愛を語り尽くし、過去には『Case;IRVINE』の主人公役オーディションに落選した経歴を持つ杉田智和さんの参加は、ファンにとって象徴的な人選と言える。
スタッフは監督・脚本に押井守、脚本共同に山邑圭、原作に矢立肇・髙橋良輔、監修に髙橋良輔。キャラクターデザイン原案は黄瀬和哉、オリジナルメカニカルデザインは大河原邦男、音楽は川井憲次、制作協力にProduction I.Gという布陣である。
物語はアストラギウス銀河の百年戦争末期が舞台。前線基地に赴任した女性士官マキが、必ず生還することから「魔女」と呼ばれるパイロット・アッシュを調査する密命を帯びる。チケットは2026年8月21日(金)から4種類が発売開始——通常ムビチケ1,900円、アニメイト限定ドッグタグ付2,700円(予約は10月15日まで)、オンライン前売券1,900円、シークレットブロマイド付2,200円。特典には大河原邦男氏描き下ろしイラストボードが付く。価格・日程は2026年8月時点の情報である。
スポットギークス編集部が本作を今年最大級の注目作と評価する理由は、押井守という名前そのものではない。押井チーム(川井憲次・黄瀬和哉・西尾鉄也・Production I.G)が丸ごと入りながら、メカに大河原邦男、監修に髙橋良輔という原点側の重しが同時に乗っている——この二重構造にある。攻めながら芯を外さない布陣だ。一方で懸念もはっきり書いておく。川井憲次の音楽と、乾いたロックで鳴っていた従来のボトムズは、音の言語がまるで違う。本作は間違いなく「別のボトムズ」になる。それを新たな解釈として歓迎できるか、原作の質感が失われたと感じるか——評価はここで割れるはずだ。
チケットは8月21日から。ドッグタグ付の予約締切は10月15日、そこだけは急げ。
あわせて読みたい
スニッカー北村











コメントを残す