ドラゴンボールはどれから観るべきか。結論から言う。腰を据えて1本選ぶならTVシリーズのドラゴンボールZ、時間がないなら劇場版のドラゴンボール超 ブロリー、Zの内容を現実的な話数で追いたいならドラゴンボール改だ。この3つのどれかで、ほぼ外れない。
なぜ迷うのか。TVシリーズだけで無印、Z、GT、改、超、DAIMAの6作があり、2026年10月11日からは超 ビルスの放送も始まった。さらに劇場版が21作ある。合計すると28本。これを前知識なしで並べられたら、そりゃ固まる。
そこでこの記事では、TVシリーズ6作と近年の劇場版4作の計10作に絞り、ストーリー、作画、キャラクター、感動度の4軸で100点満点の採点を行った。放送期間、話数、監督、脚本、音楽、興行収入まで裏取りした数字を各作品の解説に入れてある。「どれが偉いか」ではなく「どれから入れるか」で並べた順位だ。
オレは無印からZ、GTまでを放送当時に追いかけた世代だ。だから正直に書くと、当時の順番がいまの最適解だとは思っていない。291話を薦めて逃げられた経験は、何度かある。…まあ、バツ2のオレが言えた義理じゃないけど。
採点は4軸の合計を総得点とし、降順で並べた。同点の場合はストーリーの高い方を上位にしている。まずは一覧から見てほしい。
ドラゴンボールはどれから観るべき?TVと映画10作の採点比較一覧
最初の1本として成立するかを基準に、TVシリーズ6作と近年の劇場版4作を4つの観点で100点満点で採点した。総得点は4軸の単純合計だ。
| 順位 | 作品 | ストーリー | 作画 | キャラクター | 感動度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | ドラゴンボールZ | 92 | 84 | 96 | 95 | 367 |
| 2位 | ドラゴンボール超 ブロリー | 90 | 98 | 92 | 86 | 366 |
| 3位 | ドラゴンボール改 | 88 | 90 | 94 | 88 | 360 |
| 4位 | ドラゴンボール | 94 | 76 | 95 | 88 | 353 |
| 5位 | ドラゴンボール超 | 86 | 88 | 92 | 82 | 348 |
| 6位 | ドラゴンボールZ 神と神 | 88 | 86 | 90 | 80 | 344 |
| 7位 | ドラゴンボールDAIMA | 84 | 92 | 89 | 76 | 341 |
| 8位 | ドラゴンボールZ 復活の「F」 | 82 | 88 | 86 | 76 | 332 |
| 9位 | ドラゴンボール超 スーパーヒーロー | 84 | 82 | 84 | 76 | 326 |
| 10位 | ドラゴンボールGT | 78 | 76 | 84 | 80 | 318 |
読み方はこうだ。ストーリーの最高点は4位の無印で94点、作画の最高点は2位のブロリーで98点、キャラクターと感動度の最高点はいずれも1位のZだ。つまり「物語の形で選ぶなら無印」「映像で選ぶならブロリー」「総合で選ぶならZ」という3択になる。
総得点の幅は1位の367点から10位の318点まで49点。極端に低い作品はない。順位は入門適性の差であって、作品の優劣ではないと受け取ってほしい。
ドラゴンボールは全部で何作ある?TVシリーズ7作と劇場版21作
2026年10月時点で、TVシリーズは放送中の超 ビルスを含めて7作、劇場版は21作ある。合計28本だ。まずTVシリーズを放送順に並べる。
| 作品 | 放送期間 | 話数 | アニメーション制作 |
|---|---|---|---|
| ドラゴンボール | 1986年2月26日〜1989年4月19日 | 全153話 | 東映動画 |
| ドラゴンボールZ | 1989年4月26日〜1996年1月31日 | 全291話+スペシャル2話 | 東映動画 |
| ドラゴンボールGT | 1996年2月7日〜1997年11月19日 | 全64話+番外編1話(通算全65話) | 東映動画 |
| ドラゴンボール改 | 2009年4月5日〜2011年3月27日/2014年4月6日〜2015年6月28日 | 全159話(第98話は未放送) | 東映アニメーション |
| ドラゴンボール超 | 2015年7月5日〜2018年3月25日 | 全131話 | 東映アニメーション |
| ドラゴンボールDAIMA | 2024年10月11日〜2025年2月28日 | 全20話 | 東映アニメーション |
| ドラゴンボール超 ビルス | 2026年10月11日放送開始 | 放送中 | 東映アニメーション |
アニメーション制作が東映動画から東映アニメーションに変わっているのは社名変更によるもので、改から表記が切り替わる。無印からGTまでが東映動画、改以降が東映アニメーションだ。
続いて劇場版21作。第1作から第17作までは東映まんがまつり、東映アニメフェアのメイン作品として上映された短編で、上映時間は確認できたもので第11作が70分、第16作が52分だ。第18作以降は単独公開の長編になる。
| No. | タイトル | 公開日 | 監督 |
|---|---|---|---|
| 第1作 | ドラゴンボール 神龍の伝説 | 1986年12月20日 | 西尾大介 |
| 第2作 | ドラゴンボール 魔神城のねむり姫 | 1987年7月18日 | 西尾大介 |
| 第3作 | ドラゴンボール 摩訶不思議大冒険 | 1988年7月9日 | 竹之内和久 |
| 第4作 | ドラゴンボールZ | 1989年7月15日 | 西尾大介 |
| 第5作 | ドラゴンボールZ この世で一番強いヤツ | 1990年3月10日 | 西尾大介 |
| 第6作 | ドラゴンボールZ 地球まるごと超決戦 | 1990年7月7日 | 西尾大介 |
| 第7作 | ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空 | 1991年3月9日 | 橋本みつお |
| 第8作 | ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強 | 1991年7月20日 | 橋本みつお |
| 第9作 | ドラゴンボールZ 激突!!100億パワーの戦士たち | 1992年3月7日 | 西尾大介 |
| 第10作 | ドラゴンボールZ 極限バトル!!三大超サイヤ人 | 1992年7月11日 | 菊池一仁 |
| 第11作 | ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦 | 1993年3月6日 | 山内重保 |
| 第12作 | ドラゴンボールZ 銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴 | 1993年7月10日 | 上田芳裕 |
| 第13作 | ドラゴンボールZ 危険なふたり!超戦士はねむれない | 1994年3月12日 | 山内重保 |
| 第14作 | ドラゴンボールZ 超戦士撃破!!勝つのはオレだ | 1994年7月9日 | 上田芳裕 |
| 第15作 | ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!!悟空とベジータ | 1995年3月4日 | 山内重保 |
| 第16作 | ドラゴンボールZ 龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる | 1995年7月15日 | 橋本みつお |
| 第17作 | ドラゴンボール 最強への道 | 1996年3月2日 | 山内重保 |
| 第18作 | ドラゴンボールZ 神と神 | 2013年3月30日 | 細田雅弘 |
| 第19作 | ドラゴンボールZ 復活の「F」 | 2015年4月18日 | 山室直儀 |
| 第20作 | ドラゴンボール超 ブロリー | 2018年12月14日 | 長峯達也 |
| 第21作 | ドラゴンボール超 スーパーヒーロー | 2022年6月11日 | 児玉徹郎 |
第1作から第17作までの脚本は、第4作から第16作までが小山高生、第1作が井上敏樹、第2作が照井啓司、第3作が由木義文、第17作が松井亜弥だ。鳥山明のこの時期の劇場版への関与はプロットや脚本のチェック、キャラクターデザインの手直しや名前変更に留まっていた。
数字で見ると規模がわかる。第17作 最強への道までの総動員数は4900万人。1995年7月公開の第16作までの16作累計では、劇場版ビデオ50万本以上、上映館数8000館以上、パンフレット800万部以上、延べ制作スタッフ3000人以上、興行収入400億円以上を記録し、1996年初頭時点でそれぞれアニメ映画史上1位だった。1991年から5年連続で日本映画収入ベスト10にも入っている。
【第1位】ドラゴンボールZ|シリーズの熱量が一番濃い本命
| ストーリー | 作画 | キャラクター | 感動度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 92 | 84 | 96 | 95 | 367 |
ドラゴンボールZは1989年4月26日から1996年1月31日まで放送された、全291話+スペシャル2話のTVシリーズだ。シリーズディレクターは第1話から第199話とスペシャル2話を西尾大介が担当し、シリーズ構成は小山高生、音楽は菊池俊輔、アニメーション制作は東映動画。4つの採点軸のうちキャラクター96点と感動度95点はシリーズ最高値で、総得点367点もこの10作で一番高い。
なぜZが1位なのか。理由はシンプルで、「強い敵が来る、鍛える、勝つ」という構造の完成度がここで頂点に達しているからだ。初見の人が最初に名前を覚えるキャラクターも、シリーズを象徴する場面も、ほとんどZの291話の中にある。入門として遠回りに見えて、実は一番説明がいらない。
キャラクターデザインは第1話から第199話とスペシャル2話を前田実、第200話から第291話を中鶴勝祥が担当している。長い放送期間の中で絵の空気が変わっていくのも、Zを通して観る面白さのひとつだ。291話という数字に怯むなら、同じ内容を159話に再構成した3位の改から入る手もある。
ただ、291話は291話だ。1日3話ペースでも約3か月。オレもドリキャス時代に録画で追い直したことがあるが、途中で生活が侵食される感覚は正直ある。腰を据えて付き合う覚悟がいる作品だ。
- シリーズのキャラクターと名場面がほぼここに集中している
- 全291話+スペシャル2話で、観終わったあとに知らない話題がほぼ残らない
- シリーズディレクター西尾大介、音楽菊池俊輔という無印からの続投で地続きに観られる
- 全291話は入門としては長い。時間が取れないなら3位の改を先に検討したい
- 前半は無印の終盤から直結しているので、人物関係の説明が最小限だ
【第2位】ドラゴンボール超 ブロリー|映画1本で今の画を体験できる最短ルート
| ストーリー | 作画 | キャラクター | 感動度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 90 | 98 | 92 | 86 | 366 |
ドラゴンボール超 ブロリーは2018年12月14日公開の劇場版第20作で、上映時間は100分。監督は長峯達也、脚本は鳥山明、音楽は住友紀人、主題歌は三浦大知のBlizzardだ。配給は東映で、20世紀フォックスが協力している。国内興行収入は40.0億円、世界興行収入は122,740,616ドルを記録した。
作画98点はこの10作で単独トップだ。採点軸のうち1つだけを理由に薦められる作品はそう多くないが、ブロリーはそれが成立する。100分という尺に対して動きの密度が異常で、「ドラゴンボールの戦闘はこういうものだ」という共通認識を1本で更新してくる。
入門に向く理由は尺だけではない。製作は2018 ドラゴンボール超製作委員会で、脚本が鳥山明本人であるぶん、初見でも置いていかれない設計になっている。とりあえず1本だけ観て判断したい人には、これを最初に薦めるのが一番失敗が少ない。
ただし物語の立ち位置としては超の後なので、人物の関係は知っている前提で進む。それでも100分は100分だ。合わなければ損失は100分で済む、という言い方もできる。
- 作画98点はこの10作で単独トップ。100分で今のシリーズの画を体感できる
- 脚本は鳥山明本人。国内興収40.0億円、世界興収122,740,616ドルという実績がある
- 1本完結なので、合うか合わないかの判断が最短で付く
- 劇場版第20作なので、人物の関係は既知として進む
- 国内の公式個別ページが確認できなかったため、ここでは公式リンクを置いていない
【第3位】ドラゴンボール改|Zを159話に詰め直した現実的な本命
| ストーリー | 作画 | キャラクター | 感動度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 88 | 90 | 94 | 88 | 360 |
ドラゴンボール改は第1期がサイヤ人編から人造人間・セル編までを2009年4月5日から2011年3月27日まで、第2期の魔人ブウ編を2014年4月6日から2015年6月28日まで放送した。全159話で、第98話は未放送だ。演出は野渡康弘から寺崎直博へ、シリーズ構成は小原康平と佐渡和隆、アニメーション制作は東映アニメーション。
音楽は山本健司から菊池俊輔、さらに住友紀人へと引き継がれている。つまり改は「Zの再放送」ではなく、作り直しの過程で担当者ごと入れ替わっているシリーズだ。採点では作画90点とキャラクター94点を付けた。総得点360点で3位。
入門として現実的なのは、やはり話数だ。291話+スペシャル2話が159話になる。1日3話で約2か月弱。ここが「観る前に諦める」と「最後まで行ける」の分水嶺になる。2位のブロリーで気に入ったなら、次はこれでいい。
注意したいのは第98話が未放送であることと、第1期と第2期の間に約3年の空白があることだ。通して観る分には支障はないが、放送当時を追っていた人の話と噛み合わないことがある。
- 全159話。Zの内容を2か月弱で走り切れる現実的な分量だ
- アニメーション制作は東映アニメーションで、作画は90点を付けた
- 音楽が山本健司、菊池俊輔、住友紀人と引き継がれ、再構成の過程がそのまま出ている
- 第98話は未放送。全159話という数え方に注意が必要だ
- 第1期と第2期の間に約3年の空白があり、当時の視聴体験とは順番が違う
【第4位】ドラゴンボール|ストーリー94点、全部を順番に観たい人の起点
| ストーリー | 作画 | キャラクター | 感動度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 94 | 76 | 95 | 88 | 353 |
無印のドラゴンボールは1986年2月26日から1989年4月19日まで放送された全153話。シリーズディレクターは岡崎稔と西尾大介、シリーズ構成は第131話から第153話を小山高生、チーフアニメーターは前田実、音楽は菊池俊輔。製作はフジテレビと東映動画で、アニメーション制作は東映動画だ。
ストーリー94点はこの10作で単独トップだ。理由は、冒険譚としての形がこの153話で完結していること。玉を探して旅をして、強い相手と出会って、また旅に出る。後のシリーズが戦闘に重心を移していくのに対し、ここだけは「道中が面白い」で評価できる。
一方で作画は76点に留めた。1986年開始の作品であり、現在の基準で観ると情報量が違う。ここを気にしない人にとっては最良の入口で、気にする人にとっては最初の壁になる。だからこそ4位という位置づけになった。
シリーズを順番に全部観たい、という目的がはっきりしている人にはここから入るのが正しい。オレも結局この153話を観てからZに行ったクチで、順番を守った満足感は確かにあった。
- ストーリー94点はこの10作で単独トップ。冒険譚として完結している
- 全153話でZより短く、順番どおりに始められる
- 音楽菊池俊輔、チーフアニメーター前田実とZに地続きのスタッフ構成だ
- 1986年開始作品のため作画は76点。現在の映像基準とは差がある
- シリーズ構成が明記されているのは第131話から第153話の小山高生のみで、初期の体裁は後のシリーズと異なる
【第5位】ドラゴンボール超|GT以来18年ぶりの完全新作TVシリーズ
| ストーリー | 作画 | キャラクター | 感動度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 86 | 88 | 92 | 82 | 348 |
ドラゴンボール超は2015年7月5日から2018年3月25日まで、フジテレビ系列の日曜9時から9時30分の枠で全131話が放送された。GT以来18年ぶりの完全新作TVシリーズだ。キャラクターデザインは鳥山明の原案と山室直儀で、第93話から第131話はとよたろうが原案協力に入っている。音楽は住友紀人、製作はフジテレビ、読売広告社、東映アニメーション。
シリーズディレクターは第1話から第46話を地岡公俊、第33話から第76話を畑野森生、第68話から第76話を羽多野浩平、第77話から第131話を長峯達也と中村亮太が担当している。131話を複数の体制で割って作っているぶん、話ごとの手触りに幅がある。採点ではキャラクター92点、作画88点、感動度82点とした。
入門としての位置は微妙だ。新作なので「今のシリーズ」に追いつけるが、物語は魔人ブウ編の後から始まる。つまり前提知識が要る。2026年10月11日から放送中の超 ビルスはこの超を再構築したエンハンスド版なので、両者の関係も押さえておきたい。
逆に言えば、Zや改を観終わった人にとってはこれが次の1本だ。18年ぶりの完全新作という事実の重みは、通して観るとちゃんと伝わってくる。
- GT以来18年ぶりの完全新作TVシリーズという位置づけが明快だ
- キャラクターデザインに鳥山明が原案として入り、第93話以降はとよたろうが原案協力
- 全131話で、フジテレビ系列の日曜朝枠という放送当時の環境もわかりやすい
- 物語は魔人ブウ編の後から始まるため、前提知識なしでは入りにくい
- シリーズディレクターが4体制に分かれており、話ごとの手触りに幅がある
【第6位】ドラゴンボールZ 神と神|鳥山明が脚本段階から深く関与した転換点
| ストーリー | 作画 | キャラクター | 感動度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 88 | 86 | 90 | 80 | 344 |
ドラゴンボールZ 神と神は2013年3月30日公開の劇場版第18作。上映時間は劇場公開版が85分、特別版が105分。監督は細田雅弘、脚本は渡辺雄介、音楽は住友紀人、主題歌はFLOWのCHA-LA HEAD-CHA-LA。製作は2013ドラゴンボールZ製作委員会で、配給は東映と20世紀フォックス。国内興行収入は29.9億円だ。
この作品が重要なのは、鳥山明が劇場版で初めて脚本段階から深く関与した1本だという点だ。鳥山のプロットから90%以上のストーリーと台詞が採用されている。1986年の第1作から第17作までの劇場版への関与がプロットや脚本のチェック、キャラクターデザインの手直しや名前変更に留まっていたのと比べると、ここで性格がはっきり変わっている。
採点ではストーリー88点、キャラクター90点。1996年3月2日公開の第17作 ドラゴンボール 最強への道から17年、劇場版の新作が途切れていた期間を終わらせた1本でもある。
入門順としては、2位のブロリーより前に置く必要はない。ただ「シリーズの転換点を1本だけ観たい」という目的なら、これが答えになる。
- 鳥山明が劇場版で初めて脚本段階から深く関与。プロットから90%以上が採用された
- 上映時間85分の劇場公開版と105分の特別版があり、国内興収は29.9億円
- 1996年の第17作から17年ぶりの劇場版復活という節目の作品だ
- 物語はZの続きなので、前提知識なしの1本目には向かない
- 劇場公開版は85分、特別版は105分と尺が違う。どちらを観るか事前に確認したい
【第7位】ドラゴンボールDAIMA|連載40周年に鳥山明が全面設計した全20話
| ストーリー | 作画 | キャラクター | 感動度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 84 | 92 | 89 | 76 | 341 |
ドラゴンボールDAIMAは2024年10月11日から2025年2月28日まで放送された全20話。原作・ストーリー・キャラクターデザインを鳥山明が手掛け、監督は八島善孝、シリーズディレクターは小牧文、アニメーションキャラクターデザインは中鶴勝祥、シリーズ構成・脚本は柿原優子、音楽は山下康介、製作は東映アニメーションだ。
公式サイトによると、連載開始から40周年となる2024年10月にスタートした新シリーズという位置づけで、同サイトはコミックスの全世界累計が2億6000万部を超えていることも明記している。あらすじは、平和な日常を送っていた悟空たちがある陰謀によって小さな姿にされ、その理由が大魔界と呼ばれる世界にあると突き止めた一行のもとに、ミステリアスな少年魔人グロリオが現れるというものだ。
採点では作画92点を付けた。全20話という短さと、鳥山明が原作・ストーリー・キャラクターデザインを揃って担当した設計の揃い方が効いている。感動度76点は、尺の短さが素直に出た数字だ。
2026年10月時点で公式サイトに掲載されている配信先はNetflix、Hulu、U-NEXT、Prime Video、ABEMA、dアニメストア、FOD、Disney+、DMM TV、ビデオマーケット、Videxの11サービス。入門順では後ろだが、観る環境を探す手間は一番少ない。
- 全20話。鳥山明が原作・ストーリー・キャラクターデザインを揃って担当している
- 公式サイト掲載の配信先が11サービスあり、観る環境を探す手間が最も少ない
- 連載40周年の2024年10月スタートという節目がはっきりしている
- 全20話と短く、感動度は76点に留まる
- 物語の前提はシリーズ既知のキャラクターに寄っており、完全な初見向けではない
【第8位】ドラゴンボールZ 復活の「F」|鳥山明がシリーズ初の単独脚本を担当
| ストーリー | 作画 | キャラクター | 感動度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 82 | 88 | 86 | 76 | 332 |
ドラゴンボールZ 復活の「F」は2015年4月18日公開の劇場版第19作で、上映時間は94分。監督は山室直儀、脚本は鳥山明、音楽は住友紀人、主題歌はももいろクローバーZの「Z」の誓い。製作は2015 ドラゴンボールZ製作委員会、配給は東映と20世紀フォックス。国内興行収入は37.4億円だ。
この1本の意味は脚本欄にある。鳥山明がシリーズで初めて単独脚本を担当した劇場版なのだ。2013年の神と神でプロット段階から深く関与し、その2年後に単独で書いた。この2本を続けて観ると、劇場版の作り方が変わっていく流れがそのまま見える。
採点は作画88点、キャラクター86点でストーリー82点。国内興収は前作の29.9億円から37.4億円に伸びている。入門順としては8位だが、神と神を観たあとに続けて観る価値は高い。
監督の山室直儀は、超でキャラクターデザインを務めた人物でもある。この並びを知っておくと、2015年前後のシリーズの顔が繋がって見えてくる。
- 鳥山明がシリーズ初の単独脚本を担当した劇場版だ
- 94分で、国内興収は前作の29.9億円から37.4億円に伸びている
- 監督の山室直儀は超のキャラクターデザイン担当でもあり、同時期のシリーズと繋がる
- 神と神の続きという立ち位置なので、単独での入門には向かない
- 国内の公式個別ページが確認できなかったため、ここでは公式リンクを置いていない
【第9位】ドラゴンボール超 スーパーヒーロー|全米初登場興行収入1位を獲った最新劇場版
| ストーリー | 作画 | キャラクター | 感動度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 84 | 82 | 84 | 76 | 326 |
ドラゴンボール超 スーパーヒーローは2022年6月11日公開の劇場版第21作で、上映時間は99分。監督は児玉徹郎、脚本は鳥山明、音楽は佐藤直紀。製作は2022 ドラゴンボール超製作委員会で、配給は東映、Crunchyroll、ソニー・ピクチャーズだ。国内興行収入は25.1億円、世界興行収入は97,242,192ドル。
注目すべき実績は海外だ。公式サイトは、本作が国内初週末興行収入1位はもちろん、全米初登場興行収入1位を獲得したと明記している。シリーズの劇場版としてこれは大きな到達点で、音楽が住友紀人から佐藤直紀に変わっていることも含め、作りの更新が入った1本と言える。
採点はストーリー84点、作画82点、キャラクター84点、感動度76点で総得点326点。入門順で9位に置いたのは、シリーズの文脈をかなり踏んだ作りになっているためだ。
逆に、劇場版を公開順に追いかけてきた人には現時点の最終到達点になる。ここまで観ればシリーズの劇場版は制覇だ。
- 公式サイトによると、国内初週末興行収入1位と全米初登場興行収入1位を獲得した
- 99分で、世界興行収入は97,242,192ドル
- 音楽が佐藤直紀に変わり、配給に東映、Crunchyroll、ソニー・ピクチャーズが並ぶ
- シリーズの文脈を踏んだ作りで、1本目としては前提が多い
- 主題歌は確認できなかったため本記事では触れていない
【第10位】ドラゴンボールGT|原作のないオリジナルTVシリーズ全65話
| ストーリー | 作画 | キャラクター | 感動度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 78 | 76 | 84 | 80 | 318 |
ドラゴンボールGTは1996年2月7日から1997年11月19日まで放送された。全64話に番外編1話を加えて通算全65話。監督は葛西治、シリーズ構成は第1話から第50話を松井亜弥、キャラクターデザインは中鶴勝祥、音楽は徳永暁人、アニメーション制作は東映動画、製作はフジテレビと東映だ。
音楽が菊池俊輔から徳永暁人に変わっているのが、まず耳で分かる変化だ。キャラクターデザインはZ後半を担当した中鶴勝祥が引き続き入っており、絵の連続性は保たれている。採点ではキャラクター84点、感動度80点に対しストーリー78点、作画76点とした。
10位に置いた理由は入門適性だ。全65話で分量は手頃だが、楽しむにはZまでの流れを知っている必要がある。最初の1本には向かない。
ただ、Zを観終わった人がそのまま続けて観る1本としては機能する。GT以来18年ぶりという超の肩書きも、ここを観てから聞くと意味が変わってくる。
- 全65話と分量が手頃で、Zのあとに続けて観るのに向く
- キャラクターデザインは中鶴勝祥でZ後半から連続している
- 音楽が徳永暁人に変わり、シリーズの中でも手触りがはっきり違う
- Zまでの流れを知っていることが前提で、最初の1本には向かない
- 監督・シリーズ構成・音楽が揃って入れ替わっており、Zと同じ感覚では観られない
【番外編】放送中のドラゴンボール超 ビルスから入るのはアリか?
結論から言うと、最初の1本としては薦めない。ただし「今みんなが観ているものを一緒に観たい」という目的なら最良の選択だ。
ドラゴンボール超 ビルスは2026年10月11日の日曜23時15分から、フジテレビ系全国ネットで放送が始まった。本記事のランキング本体に入れていないのは、本作が超のエンハンスド版であり、同じ物語を二重に数えることになるためだ。公式サイトはその性格をこう説明している。
本作では、大幅な新規カットの追加や描き直し、さらに物語の再構築を行い“エンハンスド”。最新の映像表現により、バトルシーンのさらなる臨場感と、より精密な原作再現がほどこされたエンハンスド版としてここに登場する。
引用元:ドラゴンボール超 ビルス公式サイト
つまり映像は最新だが、物語そのものは新作ではない。しかも公式サイトのストーリー欄は、魔人ブウとの壮絶な闘いから数年が経ち地球は束の間の平和を取り戻していた、という状態から始まると明記している。前提知識が要る、ということだ。第1話は破壊の神様、第2話は破壊神界王星へ、第3話は破壊神地球へというサブタイトルが公開されている。
スタッフは原作・ストーリー・キャラクターデザインが鳥山明、アニメーションキャラクターデザインが山室直儀、音楽が住友紀人、製作が東映アニメーション。オープニング主題歌はメガテラ・ゼロのオノガミ、エンディングテーマはビッケブランカの完璧のペキだ。キャストは孫悟空が野沢雅子、ビルスが山寺宏一、ウイスが森田成一、予言魚が中川翔子、ベジータが堀川りょう、ブルマが鶴ひろみ、ピッコロが古川登志夫、クリリンが田中真弓、ヤムチャが鈴木崚汰、亀仙人が佐藤正治と公式サイトに掲載されている。
観るなら、Zか改で魔人ブウ編まで済ませてから合流するのが筋だ。逆に言えば、3位の改を走り切れば放送中のビルスに追いつける。これは入門者にとってかなり魅力的なゴール設定じゃないか。
【番外編】1990年代までの劇場版17作はどう位置づけるか?
第1作の神龍の伝説から第17作の最強への道までの17本は、ランキング本体に入れていない。理由は定義の問題だ。これらは東映まんがまつり、東映アニメフェアのメイン作品として併映された短編で、上映時間が確認できたものでも第11作が70分、第16作が52分。TVシリーズの文脈を前提に作られており、「最初の1本」という条件に合致しない。
ただし作品として軽いわけではない。第11作 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦は配給収入13億7000万円を記録し、主題歌は影山ヒロノブのCHA-LA HEAD-CHA-LA、音楽は菊池俊輔、製作は東映アニメーション、配給は東映だ。第16作 龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやるの主題歌は影山ヒロノブの俺がやらなきゃ誰がやるで、音楽は菊池俊輔、製作は東映動画。
観る順番としては、TVシリーズで対応する時期まで進んだあと、間に挟む形が気持ちいい。全21作の一覧は本記事の全作一覧の表に載せてあるので、公開日と監督を見ながら選んでほしい。17本を一気に、という攻め方はさすがに薦めない。
ドラゴンボールはどこで配信されている?2026年10月時点の公式掲載状況
公式サイトに配信先が明記されているのは、2026年10月時点でDAIMAと超 ビルスの2作だ。それ以外のTVシリーズと劇場版については、公式での掲載を確認できなかったため本記事では配信先を書かない。
| 作品 | 公式サイト掲載の配信先 | 備考 |
|---|---|---|
| ドラゴンボールDAIMA | Netflix、Hulu、U-NEXT、Prime Video、ABEMA、dアニメストア、FOD、Disney+、DMM TV、ビデオマーケット、Videx | 公式サイトに11サービスが掲載 |
| ドラゴンボール超 ビルス | Prime Video、U-NEXT、ABEMA、dアニメストア、FOD、DMM TV、Netflix、ニコニコ | Prime VideoとU-NEXTは放送終了30分後の00時15分から最速配信 |
超 ビルスについては、放送終了30分後の00時15分からPrime VideoとU-NEXTで最速配信が行われ、そのほかの動画配信サービスは毎週木曜の00時15分から配信予定だと公式が発表している。放送に追いつきたいなら、この2サービスのどちらかを押さえておけばいい。
DAIMAは全20話で、公式掲載の配信先が11サービスある。配信環境の選択肢という点ではシリーズで最も恵まれている。入門順では7位だが、「とりあえず手持ちのサブスクで観られるものから」という選び方をするならここが現実的な答えになる。
ドラゴンボールはどれから観る?TVと映画10作の採点まとめ
最後に要点を再掲する。総得点1位は全291話+スペシャル2話のドラゴンボールZで367点。2位は100分の劇場版ドラゴンボール超 ブロリーで366点、作画は98点でこの10作の単独トップ。3位は全159話のドラゴンボール改で360点だ。
目的別の最短ルートはこうなる。1本だけ観て判断したいなら2位のブロリー。気に入ったら3位の改で159話を走り、そのまま2026年10月11日から放送中の超 ビルスに合流する。シリーズを順番に全部観たいなら、ストーリー94点の4位 無印153話から始めて1位のZへ進む。
作品数は2026年10月時点でTVシリーズが放送中の超 ビルスを含めて7作、劇場版が21作の合計28本。公式サイトに配信先が明記されているのはDAIMAと超 ビルスの2作で、ビルスはPrime VideoとU-NEXTが放送終了30分後の00時15分から最速配信だ。
どれから観るかで悩んでいる時間が一番もったいない。採点表の数字を眺めて、刺さった軸の作品を選べばいい。それで合わなければ別の1本に移る。28本もあるのだから、選び直す余裕は十分にある。
ドラゴンボールの入門問題は「どれが名作か」ではなく「どれなら走り切れるか」だ。総得点1位のZは291話+スペシャル2話、3位の改は159話、2位のブロリーは100分。この3つの数字を並べた時点で、自分がどれを選ぶべきかは決まるはずだ。採点4軸の最高点が無印のストーリー94点、ブロリーの作画98点、Zのキャラクター96点と感動度95点にきれいに散っているのも、このシリーズが長く続いた理由をよく表している。
迷ったら100分のブロリー1本。合えば改159話で放送中のビルスまで一気に追いつける。ここが2026年10月時点で一番きれいな導線だ。
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スニッカー北村

















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