ファミコンの『ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士』は、シリーズの中でも扱いを間違えやすい一本だ。まずこの「III」は原作の第2シナリオで、日本版はナンバリングが入れ替わっている。そして原作では前作をクリアした強キャラが必須だったのに、FC版は新規作成のキャラでも遊べるように作り直されている。
攻略の骨格は「鍵の連鎖」だ。錆びた鍵が黒檀の鍵になり、黒檀の鍵が修道院の鍵になり、やがてマスターキーへ辿り着く。どれか一つ順番を飛ばすと、その先の扉が開かない。地下6階までの道のりは、実質この受け渡しのパズルを解く作業である。
この記事では、地下1階から地下6階までの攻略手順を座標つきでまとめ、実際のマップ6枚も載せた。伝説の防具5部位を守る「マジック」シリーズの居場所、そしてFC版だけに用意された隠しボス「デーモンロード」の条件まで通しで解説する。
筆者は初回、伝説の防具を1つ取り忘れたまま地下6階に潜って追い返された。装備が揃っていないと最後の扉は開かない。同じ思いはしないでほしい。
ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士とはどんなゲームか?「III」なのに原作は「II」
FC版『ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士』は、1990年3月9日にアスキーから6,500円で発売された3Dダンジョン探索RPGだ。原題は「WIZARDRY KNIGHT OF DIAMONDS」で、PC版のウィザードリィ2に相当する。
日本のファミコン版はナンバリングが入れ替わっている。FC版IIの『リルガミンの遺産』が原作の第3シナリオ、FC版IIIの本作が原作の第2シナリオだ。攻略情報を探すときは必ず「ダイヤモンドの騎士」というサブタイトルで確認してほしい。「ウィザードリィ2の攻略」で検索すると、まったく別のシナリオの記事が混ざってくる。
| 項目 | 内容 |
| タイトル | ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士 |
| 発売日 | 1990年3月9日 |
| メーカー・価格 | アスキー/6,500円 |
| 原作 | WIZARDRY KNIGHT OF DIAMONDS(PC版の第2シナリオ) |
| 迷宮の規模 | 地下6階(各階 東西20×南北20マス) |
| 最終目標 | ニルダの杖を持ち帰る |
| 外部機器 | ターボファイル/ターボファイルII対応 |
注目すべきはFC版が単なる移植ではない点だ。初めて触れるユーザーが新規作成のキャラクターで遊べるよう大幅なバランス変更と迷宮の再構成が行われ、さらに第4作・第5作からの追加モンスター、第5作からの新魔法まで加えられている。原作を知っている人ほど、別物として構え直したほうがいい。
新規キャラで始めていいのか?前作からの引き継ぎとFC版の再バランス
結論から言えば、新規作成のキャラクターで問題なく始められる。ターボファイルは必須ではない。
原作のKnight of Diamondsは、前作をクリアした高レベルキャラを転送して遊ぶ「上級者向け追加シナリオ」だった。いきなり強い敵が出るので、レベル1の新人では話にならない。ところがFC版は、そこを作り替えている。新規キャラでも成立するようバランスを調整し、迷宮の構成そのものにも手を入れた。だから本作から入っても遊べる。
もちろん、ターボファイルまたはターボファイルIIを持っているなら、『狂王の試練場』と『リルガミンの遺産』のキャラクターを引き継げる。愛着のあるキャラをそのまま連れて行けるのは、シリーズを追ってきた人には嬉しいところだ。ただし引き継ぎ前提の難度ではないので、持っていないことを理由に敬遠する必要はまったくない。
なお本作もセーブデータの破損リスクは前2作と変わらない。ロストは取り返しがつかない。実機なら電源の抜き差しに注意し、移植版やエミュレータならこまめにバックアップを取ってほしい。
攻略の骨格|5つの鍵をつなぐ連鎖を理解する
本作の攻略は、突き詰めると鍵の受け渡しパズルだ。手に入れた鍵を別の場所で交換し、次の鍵に変えていく。順番が決まっているので、飛ばして進むことはできない。
連鎖はこうなっている。
- 錆びた鍵を地下1階 東7・北12 で入手する
- 地下1階 東17・北6 で錆びた鍵を黒檀の鍵と交換する
- 地下2階 東3・北10 で黒檀の鍵を修道院の鍵と交換する
- 修道院の鍵で地下3階 東13・北1 の扉を通る
- 地下4階 東4・北4 でミスリルの鍵をマスターキーと交換する
これと並行して、もう一本の連鎖が走る。コボルトキングを倒して血塗れのバッジを手に入れ、地下2階 東14・北18 で奇妙な紋章と交換する。この紋章が無いと地下1階 東10・北0 の通路を抜けられない。
さらに地下3階 東11・北7 でミスリルの紋章を入手する。ミスリルの鍵も含め、名前が似たアイテムが多いので混同しやすい。「鍵」と「紋章」は別系統だと意識して整理しておくと事故が減る。
| アイテム | 場所 | 用途 |
| 錆びた鍵 | B1F 東7・北12 | B2F 東9・北9 の通過/黒檀の鍵と交換 |
| 黒檀の鍵 | B1F 東17・北6(交換) | B2F 東3・北10 で修道院の鍵と交換 |
| 修道院の鍵 | B2F 東3・北10(交換) | B3F 東13・北1 の通過 |
| ミスリルの鍵 | B3F 経由 | B2F 東7・北1 の通過/マスターキーと交換 |
| マスターキー | B4F 東4・北4(交換) | B3F 東17・北3 の通過 |
| 血塗れのバッジ | コボルトキング撃破 | B2F 東10・北9 の通過/奇妙な紋章と交換 |
| 奇妙な紋章 | B2F 東14・北18(交換) | B1F 東10・北0 の通過 |
| ミスリルの紋章 | B3F 東11・北7 | 進行に必要 |
| ニルダの杖 | B1F 東14・北14 | 最終目標。持ち帰ればクリア |
伝説の防具5部位はどこにあるか?「マジック」シリーズを倒せ
本作にはもう一つ、絶対に外せない収集要素がある。伝説の防具5部位だ。それぞれ守護者がいて、倒さないと手に入らない。
そしてこの5つが揃っていないと、地下6階の最後の扉は開かない。装備して初めて通れる仕掛けになっている。取りこぼしたまま最深部へ行っても追い返されるだけなので、先に全部集めておこう。
| 守護者 | 場所 | 部位 |
| マジックアーマー | B1F 東15・北2 | 鎧 |
| マジックシールド | B2F 東14・北1 | 盾 |
| マジックソード | B3F 東16・北3 | 剣 |
| マジックヘルメット | B4F 東16・北3 | 兜 |
| マジックガーントレット | B5F 東9・北4 | 篭手 |
面白いのはマジックソードとマジックヘルメットが、どちらも東16・北3にいることだ。階が違うだけで座標が同じ。地下3階で倒したら、地下4階の同じ位置にも行けばいい。覚えやすい配置になっている。
なお地下1階 東3・北17 にはマーフィーズゴーストが出る。前作『狂王の試練場』でおなじみの、無限に湧く経験値稼ぎの相手だ。本作でも序盤のレベル上げに使える。新規キャラで始めた場合は、ここでしっかり鍛えてから潜るのが安全だ。
地下1階〜地下6階 攻略チャート|座標つき進行ガイド
ここからは階ごとの要点を座標で追う。表記は「東◯・北◯」で、迷宮は各階とも東西20×南北20マスだ。
地下1階|錆びた鍵とマーフィーズゴースト
- 東0・北0 …… 城への上り階段(拠点)
- 東3・北17 …… マーフィーズゴースト(レベル上げ)
- 東7・北12 …… 錆びた鍵を入手
- 東15・北2 …… マジックアーマー戦
- 東17・北6 …… 錆びた鍵を黒檀の鍵と交換
- 東10・北0 …… 奇妙な紋章が必要な通路
- 東5・北5/東16・北2 …… 地下2階への下り階段
地下2階|鍵と紋章が交錯する階
- 東3・北10 …… 黒檀の鍵を修道院の鍵と交換
- 東9・北9 …… 錆びた鍵が必要な通路
- 東10・北9 …… 血塗れのバッジが必要な通路
- 東14・北18 …… 血塗れのバッジを奇妙な紋章と交換
- 東7・北1 …… ミスリルの鍵が必要な通路
- 東14・北1 …… マジックシールド戦
- 東0・北0/東18・北1 …… 地下3階への下り階段
この階が本作で最も詰まりやすい。鍵を要求される通路が4か所もあるうえ、隠し扉も多い。地図を見ながら「今どの鍵を持っているか」を確認しつつ動いてほしい。
地下3階|ミスリルの紋章と5,000G.P.の帰還装置
- 東11・北7 …… ミスリルの紋章を入手
- 東13・北1 …… 修道院の鍵が必要な通路
- 東14・北6 …… 5,000G.P.で城へ戻れる
- 東16・北3 …… マジックソード戦
- 東17・北3 …… マスターキーが必要な通路
- 東12・北12 …… 地下4階への下り階段
東14・北6の帰還装置は覚えておく価値がある。5,000G.P.は安くないが、深い階から生きて帰る保険としては十分に見合う。
地下4階|マスターキーへの交換所
- 東4・北4 …… ミスリルの鍵をマスターキーと交換
- 東9・北11 …… 城へ戻れる
- 東16・北3 …… マジックヘルメット戦
- 東7・北12 …… 地下5階への下り階段
地下5階|マロールが要る階
- 東9・北4 …… マジックガーントレット戦
- 東10・北6 …… マロールが必要
- 東16・北7 …… 状態変化に注意
- 東8・北4 …… 地下6階への下り階段
地下5階にはマロール(テレポート呪文)が無いと進めない箇所がある。魔術師のレベルが足りていないと、ここで足止めを食う。また東7・北11から東7・北12へは移動できるが、その逆は壁になっていて戻れない。一方通行の構造があるので、うっかり進むと遠回りになる。
地下6階|一人で、装備を揃えて
- 東1・北2 …… 一人で来なければ通れない
- 東1・北3 …… 伝説の防具を装備していなければ通れない
- 東1・北4 …… 地下1階 東14・北14 へ移動し、装備一式をニルダの杖と交換
- 東2・北18 …… デーモンロード戦(FC版オリジナルの隠しボス)
ここが本作のクライマックスだ。東1・北2はパーティを解散して単独で挑む必要がある。そして東1・北3を抜けるには伝説の防具5部位を装備していなければならない。集め残しがあると、ここで引き返すことになる。
条件を満たして東1・北4へ進むと、地下1階の東14・北14へ飛ばされ、装備一式とニルダの杖が交換される。あとは城へ帰ればクリアだ。
MAP攻略|B1F〜B6F フロアマップ
ここからは全6階のフロアマップを載せる。各マップは東西20×南北20マスで、グレーの帯が壁、赤い破線が扉だ。マーカーにカーソルを合わせると、そのマスで起きることが表示される。
本作は鍵で封じられた通路が多いため、地図上では通路が途切れて見える箇所がある。隠し扉も壁として描かれる。行き止まりに見えても、鍵か隠し扉で先へ続いている可能性を疑ってほしい。とくに地下2階と地下3階は細かく仕切られている。
マップ記号の凡例
B1F(地下1階)
B1F MAP(横=東 0–19 / 縦=北 0–19)
B2F(地下2階)
B2F MAP(横=東 0–19 / 縦=北 0–19)
B3F(地下3階)
B3F MAP(横=東 0–19 / 縦=北 0–19)
B4F(地下4階)
B4F MAP(横=東 0–19 / 縦=北 0–19)
B5F(地下5階)
B5F MAP(横=東 0–19 / 縦=北 0–19)
B6F(地下6階)
B6F MAP(横=東 0–19 / 縦=北 0–19)
隠しボス「デーモンロード」とは?FC版だけの追加要素
FC版には原作に無い隠しボスが用意されている。地下6階 東2・北18 の「デーモンロード」だ。
この相手に会うには、迷宮の最深部へたった一人で乗り込む必要がある。地下6階は東1・北2で単独行動を強いられる構造になっており、その先にデーモンロードが待つ。パーティ全員で押しかけることはできない。
クリアするだけなら戦う必要はない。それでもFC版でしか会えない相手である以上、腕に覚えがあるなら挑む価値はあるだろう。移植版で遊んだ人には存在しないボスだ。ここはファミコン版を選ぶ理由になる。
ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士は現行機で遊べるか?プラットフォーム別完全ガイド
結論:2026年7月時点で、『ダイヤモンドの騎士』を現行機(Switch/PS5/Steam)で正規に遊ぶ手段は存在しない。現行機で遊べるのはシリーズ第1作『狂王の試練場』のみだ。
① サブスクリプション・無料で遊べるタイトル
該当なし。Nintendo Switch OnlineのファミコンライブラリにもPlayStation Plusのクラシックスカタログにも、2026年7月時点で本作は収録されていない。
② 単体購入で遊べるタイトル
| タイトル | 対応機種 | 備考 |
| ウィザードリィ:狂王の試練場(3Dリマスター) | Switch/PS4/PS5/Xbox/Steam | 2024年5月23日リリース。第1作のみ収録 |
③ リマスター・リメイク版で遊べるタイトル
『ダイヤモンドの騎士』を含む移植版は過去に3種出ている。いずれも現行機では動作せず、中古を探す必要がある。
| 移植版 | 機種 | 特徴 |
| ウィザードリィ リルガミンサーガ | PS/セガサターン/Windows | 第1〜3シナリオを収録。自動マッピング機能つき |
| ウィザードリィ ストーリー オブ リルガミン | スーパーファミコン | 第2〜3シナリオを収録 |
| ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士 | ゲームボーイカラー | 携帯機向けの移植 |
④ 現行機では入手困難なタイトル
FC版そのものは実機とカセットを用意するしかない。隠しボスのデーモンロードはFC版にしか存在しないので、これを目当てにするなら実機一択だ。
ただし展望はある。2026年5月、Atariがウィザードリィ第1作から第5作までの権利を取得したと報じられた。『狂王の試練場』のリマスターが好評だったことを考えれば、続くシナリオの移植が動き出す可能性は十分にある。待つあいだは、現行機で買える第1作のリマスターでウィザードリィの作法に慣れておくといい。
まとめ|ダイヤモンドの騎士は「順番」を守る者にだけ開く
FC版『ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士』は、1990年3月9日にアスキーから発売された。中身は原作の第2シナリオ『Knight of Diamonds』で、日本版はナンバリングが入れ替わっている。攻略情報はサブタイトルで確認してほしい。
最大の特徴は、FC版が新規キャラでも遊べるように作り直されていることだ。原作は前作クリア組の強キャラ前提だったが、本作はバランスも迷宮も再構成されている。ターボファイルがなくても問題なく始められる。
攻略の骨格は鍵の連鎖だ。錆びた鍵(B1F 東7・北12)→黒檀の鍵(B1F 東17・北6)→修道院の鍵(B2F 東3・北10)→マスターキー(B4F 東4・北4)と受け渡していく。並行して血塗れのバッジを奇妙な紋章に替える流れも走る。
そして伝説の防具5部位。マジックアーマー(B1F 東15・北2)、マジックシールド(B2F 東14・北1)、マジックソード(B3F 東16・北3)、マジックヘルメット(B4F 東16・北3)、マジックガーントレット(B5F 東9・北4)。この5つが揃っていないと地下6階の扉は開かない。
最後は地下6階を一人で進み、装備一式をニルダの杖と交換して城へ帰る。腕に覚えがあるなら、東2・北18のデーモンロードにも挑んでみてほしい。FC版でしか会えない相手だ。
前作『リルガミンの遺産』が善悪2パーティという「編成」のパズルだったのに対し、本作は鍵と紋章という「順番」のパズルだ。迷宮を歩き回る量は多いが、やることは常に明快で、詰まる理由がはっきりしている。だからこそ地図を持って挑む価値が高い。
新規キャラで始められるよう作り直された、シリーズ入門にも向く一本だ。
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スニッカー北村











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