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1994年7月12日、ゲームセンターに吸血鬼と狼男が殴り合うゲームが並んだ。カプコンがストリートファイターIIシリーズに続いて初めて発表した完全新作の対戦格闘、それが「ヴァンパイア The Night Warriors」だ。アジア圏以外でのシリーズ名はDarkstalkers。モンスターが主役という一点で、当時の格闘ゲームの棚から完全に浮いていた。
そして浮いたまま、シリーズは9年で10本のソフトになった。アーケード5作、家庭用オリジナルとコレクション5作。最新作の「ヴァンパイア リザレクション」が2013年3月14日に出てから、新作の公式発表は2026年10月時点でひとつもない。つまりこのシリーズは、もう全体像を一枚の表にできる。
そこでこの記事では、ヴァンパイアを冠した単独ソフト10作を遊びやすさ・グラフィック・鬼畜度・やり込み度の4軸で100点満点採点し、総得点順に並べた。1位は第11回ゲーメスト大賞で大賞1位を取った「ヴァンパイア セイヴァー」。そして10本のうち現行機で遊べるのは5本——どれが買えてどれがもう買えないのかも、プラットフォーム別に全部書いた。
ちなみに「鬼畜度」は高いほど歯ごたえが強いという意味で、低いほど悪いわけではない。チェーンコンボで一瞬で溶けるのが好きな人は、ここが高い作品から選んでいい。
採点対象は「ヴァンパイア」を冠した単独ソフトだけに絞った。複数シリーズ混載のオムニバスであるカプコン ファイティング コレクションとカプコンアーケード2ndスタジアムは、ランキング本体には入れず「現行機で遊べるか?」の節でまとめて扱っている。
ヴァンパイアシリーズとは?Darkstalkersの名で世界に出たカプコンのモンスター格闘
ヴァンパイアシリーズは、カプコンが1994年から2013年まで展開した2D対戦型格闘ゲームシリーズだ。プレイヤーキャラは吸血鬼・狼男などのモンスターで、作中では「ダークストーカー」と呼ばれる。
アーケード作品はいずれもCPシステムII(CPS-2)基板で動いている。製作者は秋友克也・岡本吉起・安田朗。アメコミ調のセル画塗りで2〜3階調に落としたグラフィックが特徴で、このアイディアは岡本吉起、監修はあきまんだ。1997年にはOVA「ヴァンパイアハンター The Animated Series」全4巻も作られている。
システム面の発明も多い。初代でチェーンコンボ・ガードキャンセル・ES必殺技が登場し、ハンターでスペシャルストックゲージ(最大99)と追い討ち攻撃・移動起き上がりが入り、セイヴァーでインパクトダメージゲージ・アドバンシングガード・ダークフォース・フレンドシップが加わった。3作で別物になるくらい土台が入れ替わっているのが、このシリーズを選ぶときの最大の分かれ目になる。
- アーケード5作はすべてCPS-2基板で、動きの質が統一されている
- セル画調2〜3階調のグラフィックは1994年当時のベストグラフィック賞1位を獲った水準
- 初代→ハンター→セイヴァーでシステムが大きく変わるので、好みの世代を選べる
- シリーズ最新作は2013年3月14日のヴァンパイア リザレクションで、以降の新作は公式発表がない
- アーケードの後期2作は日本国内のみの稼働で、長く家庭用単独ソフトにならなかった
ヴァンパイアシリーズ全10作 採点比較一覧
4つの観点で各作品を100点満点で採点した。「鬼畜度」は高いほど歯ごたえが強いという意味で、低いほど劣るわけではない。合計点だけでなく、自分が重視する軸で選んでほしい。
| タイトル | 遊びやすさ | グラフィック | 鬼畜度 | やり込み度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1位 ヴァンパイア セイヴァー The Lord of Vampire | 88 | 94 | 78 | 92 | 352 |
| 第2位 ヴァンパイア ハンター Darkstalkers’ Revenge | 92 | 88 | 70 | 84 | 334 |
| 第3位 ヴァンパイア ダークストーカーズコレクション | 76 | 86 | 72 | 96 | 330 |
| 第4位 ヴァンパイア クロニクル for Matching Service | 80 | 84 | 66 | 90 | 320 |
| 第5位 ヴァンパイア リザレクション | 94 | 82 | 68 | 74 | 318 |
| 第6位 ヴァンパイア セイヴァー EX エディション | 82 | 74 | 72 | 78 | 306 |
| 第7位 ヴァンパイア クロニクル ザ カオスタワー | 86 | 70 | 64 | 80 | 300 |
| 第8位 ヴァンパイア The Night Warriors | 70 | 80 | 82 | 56 | 288 |
| 第9位 ヴァンパイア セイヴァー2 The Lord of Vampire | 64 | 92 | 74 | 46 | 276 |
| 第10位 ヴァンパイア ハンター2 Darkstalkers’ Revenge | 62 | 90 | 76 | 44 | 272 |
表を縦に見ると性格の違いがはっきり出る。遊びやすさの最高点はヴァンパイア リザレクションの94点で、2013年のタイトルらしくオンライン対戦と高解像度表示を備えているからだ。やり込み度の最高点はヴァンパイア ダークストーカーズコレクションの96点——アーケード版全5作に加えて3作ぶんのアレンジバージョンまで入っている、シリーズの資料集のような一本である。
逆にマイナーチェンジ版のハンター2・セイヴァー2は、グラフィックが90点台なのに総得点が伸びない。単独ソフトとして買える形で出なかったぶん、やり込み度の点が落ちるからだ。カプコン ファイティング コレクションで両方まとめて遊べるようになった今の方が、この2作は評価しやすい。
【第1位】ヴァンパイア セイヴァー The Lord of Vampire|ゲーメスト大賞1位の到達点
| 遊びやすさ | グラフィック | 鬼畜度 | やり込み度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 88 | 94 | 78 | 92 | 352 |
1997年5月28日にアーケードで稼働したシリーズ第3作。第11回ゲーメスト大賞(1997年度)で大賞1位とベスト対戦格闘ゲーム賞1位を同時に取った、ヴァンパイアの最高到達点だ。ベストキャラクター賞ではバレッタが1位になり、ザ・ベストゲーム2の読者が選ぶベストゲームでも3位に入っている。
システムが大きく変わった。体力ゲージの上にインパクトダメージゲージが乗り、アドバンシングガードで前に押し返せるようになり、ゲージを使ってキャラ固有の強化状態に入るダークフォース(D.F.CHANGE)が追加された。フレンドシップは1試合16回まで。新キャラのジェダ・リリス・バレッタ・キュービィが参戦し、代わりにフォボス・パイロン・ドノヴァンが削除されている。
舞台は「魔次元」で、ナレーションは上田祐司。隠しキャラにダークガロンとシャドウ、隠しボスに朧ビシャモンがいる。プロデューサーは飯島哲也、デザイナーは尾畑心一朗と石澤英敏、コンポーザーは岩井隆之と甲田雅人。北米のPlayStation版と英語版リザレクションでは Darkstalkers 3 という名前になっている。
家庭用はセガサターン版が1998年4月16日に日本国内のみで発売された。4MB RAMカートリッジ専用という強気な仕様で、そのぶんアニメパターンをほぼ完全に再現し、朧ビシャモンに加えてセイヴァー2からフォボス・パイロン・ドノヴァンまで使える。カートリッジ同梱版もあった。
- 第11回ゲーメスト大賞で大賞1位・ベスト対戦格闘ゲーム賞1位の二冠
- インパクトダメージゲージとアドバンシングガードで攻防の読み合いが最も深い
- カプコン ファイティング コレクションに収録されており現行機で遊べる
- セガサターン版は4MB RAMカートリッジ専用で、現在そろえるのは手間がかかる
- フォボス・パイロン・ドノヴァンが使えない(セイヴァー2やコレクション作品で補う必要がある)
【第2位】ヴァンパイア ハンター Darkstalkers’ Revenge|シリーズで一番とっつきやすい一本
| 遊びやすさ | グラフィック | 鬼畜度 | やり込み度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 92 | 88 | 70 | 84 | 334 |
1995年3月6日稼働の第2作。前作で複雑だった必殺技コマンドを単純化し、チェーンコンボとガードキャンセルが成功したことを画面に表示するようになった。シリーズで最も入りやすいのがこの作品だという評価は、遊びやすさ92点という採点にそのまま出ている。
追加要素も大きい。新キャラのドノヴァンとレイレイが参戦し、前作ではCPU専用だったフォボスとパイロンが使用可能になった。スペシャルゲージはスペシャルストックゲージ(最大99)に変わり、追い討ち攻撃と移動起き上がりがここで全キャラに解禁されている。対CPU戦は計10戦。
評価も高い。第9回ゲーメスト大賞(1995年度)で大賞2位・ベストVGM賞1位・プレイヤー人気2位・年間ヒットゲーム2位・ベストグラフィック賞2位。ザ・ベストゲーム2の読者が選ぶベストゲームでは、シリーズ中で最高の5位に入っている。プロデューサーは岡本吉起、コンポーザーは岩井隆之・奥河英樹・海田明里。
家庭用へのシリーズ初移植もこの作品で、1996年2月23日にセガサターン版が出た。なお、CPUは技を当てられると強くなる適応型になっているので、1人で遊んで雑に勝てる作品ではない。…まあ、人間相手に同じことをやられるとそれはそれで腹が立つのだが。
- 必殺技コマンドが単純化され、シリーズ入門に最適
- 追い討ち攻撃・移動起き上がりが全キャラに入り、攻めの選択肢が一気に増えた
- Steamのカプコンアーケード2ndスタジアムなら200円で単品購入できる
- CPUが技を当てられると強くなる適応型で、1人プレイの難度が読みにくい
- セイヴァー系のインパクトダメージゲージ・ダークフォースは搭載されていない
【第3位】ヴァンパイア ダークストーカーズコレクション|アーケード全5作が1枚に入った”ある意味”資料集
| 遊びやすさ | グラフィック | 鬼畜度 | やり込み度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 76 | 86 | 72 | 96 | 330 |
2005年5月19日にPlayStation 2で日本国内のみ発売されたコレクション。公式略称は「ダクコレ」。アーケード版全5作を1枚のDVD-ROMに収録しており、やり込み度96点はシリーズ最高だ。
中身が濃い。アニメーションパターンを完全再現し、全作にアーケード・バーサス・トレーニングの3モードを用意。起動時に一括でRAMへ読み込むためゲーム中のロードがなく、PlayStation BB Unitへのインストールにも対応していた。初代のフォボス・パイロン、セイヴァーの朧ビシャモンも使用可能だ。
目玉はセイヴァー・ハンター2・セイヴァー2の3作に用意された「アレンジバージョン」で、全キャラが使えるうえに本作オリジナルの隠しキャラ「ディー」が入っている。さらにシークレットオプションで原作のバグや調整前の設定まで再現できる。アートギャラリーとサウンドテストも収録されている。
弱点は入手性だ。日本国内のみの発売で、現行機では動かない。セガサターン版セイヴァーにあったエンディング観賞モードと言語切り替えは本作では省かれている。カプコレ版が2006年12月14日、ハイパーストリートファイターIIとのバリューパックが2008年9月18日に出ているので、探すならその3種類が候補になる。
- アーケード版全5作+アレンジバージョン3作で、収録量はシリーズ随一
- シークレットオプションで原作のバグや調整前設定まで再現できる
- 起動時の一括読み込みでゲーム中のロードがない
- PlayStation 2専用・日本国内のみの発売で、現行機では遊べない
- セガサターン版にあったエンディング観賞モードと言語切り替えは非搭載
【第4位】ヴァンパイア クロニクル for Matching Service|全キャラ総登場の家庭用オリジナル
| 遊びやすさ | グラフィック | 鬼畜度 | やり込み度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 80 | 84 | 66 | 90 | 320 |
2000年8月10日にドリームキャストで日本国内のみ発売された、家庭用オリジナル作品。セイヴァー2のシステムを土台に、ダークガロンを除く過去シリーズの全キャラが総登場するのが売りだ。
選択の自由度が異常に高い。ゲージタイプを初代・ハンター・セイヴァーの3種から、キャラタイプをヴァンパイア・ハンター・セイヴァー・セイヴァー2の4種から選べる。つまり初代のゲージ仕様でセイヴァーのキャラを動かす、といった組み合わせができる。ただし原作から全般的に弱体化された調整にはなっている。
音まわりも手が入っている。BGMとボイスをリサンプリングして高音質化しており、ドリームキャストのスペックを素直に使った移植だ。
最大の注意点はネットワーク対戦で、2003年9月1日正午でサービスが終了している。タイトルに Matching Service と付いているのに、その機能だけが今はもう使えない。オフラインの対戦とキャラタイプ選択を目的に買う一本だと割り切った方がいい。
- ダークガロンを除く過去シリーズ全キャラが1本に総登場
- ゲージタイプ3種×キャラタイプ4種の組み合わせで遊べる
- BGM・ボイスをリサンプリングして高音質化している
- ネットワーク対戦は2003年9月1日正午でサービス終了済み
- ドリームキャスト専用・日本国内のみの発売で、キャラ性能も原作から全般的に弱体化
【第5位】ヴァンパイア リザレクション|唯一オンライン対戦を実装したシリーズ最新作
| 遊びやすさ | グラフィック | 鬼畜度 | やり込み度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 94 | 82 | 68 | 74 | 318 |
2013年3月14日にPlayStation 3とXbox 360で発売されたシリーズ最新作。開発はIron Galaxy Studiosで、カプコン社内ではなく外部スタジオが手がけた点がシリーズでは異色だ。
収録はアーケード版ハンター(ver.950302準拠)とセイヴァー(Ver.970519準拠)の2作。収録数は少ないが、代わりにシリーズで初めてオンライン対戦が実装された。しかも通信応答速度と入力反映時間を自分で調整できる。高解像度表示に対応し画角もカスタマイズでき、セイヴァーでは朧ビシャモンが使える。ギャラリーモードも入っている。レイティングはCERO-C。
遊びやすさ94点はシリーズ最高値だ。2013年の作品なので当然とも言えるが、裏を返せばこのシリーズは13年以上、新作が出ていない。ダウンロード版はPlayStation 3が2013年4月17日、Xbox 360が2013年8月14日の配信開始だった。
収録2作という点をどう見るかで評価が変わる。オンラインで人と殴り合いたいなら第1候補、シリーズを俯瞰したいならダクコレやカプコン ファイティング コレクションの方が向く。
- シリーズで唯一オンライン対戦を実装、通信応答速度と入力反映時間を調整できる
- 高解像度表示と画角カスタマイズに対応
- セイヴァーで朧ビシャモンが使える
- 収録はハンターとセイヴァーの2作のみ
- PlayStation 3とXbox 360向けで、現行機には移植されていない
【第6位】ヴァンパイア セイヴァー EX エディション|違う作品の性能同士で殴り合える変種
| 遊びやすさ | グラフィック | 鬼畜度 | やり込み度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 82 | 74 | 72 | 78 | 306 |
1998年11月5日にPlayStation向けに発売。セイヴァー・セイヴァー2・ハンター2の3作を1本にまとめた作品だ。
面白いのはキャラ選択の仕組みで、「D.F.チェンジ」と「D.F.パワー」の2タイプを選べるため、異なる作品の性能同士で対戦できる。セイヴァーのキャラ別ダークフォースと、後期2作の全キャラ共通ダークフォースがそのまま同じ画面でぶつかる。ほかにセガサターン版セイヴァーの追加キャラとマリオネットも使える。
もうひとつの功績がシリーズの移植作品で初めてトレーニングモードを搭載したこと。色設定の変更や育成ができるオリジナルキャラクターモードも入っている。レイティングはCERO-C。
弱点はPlayStationという器で、アニメパターンと一部の演出はセガサターン版より削減されている。カプコレ版が2001年5月31日、ゲームアーカイブス版(PlayStation 3・PSP)が2011年2月9日に配信された。
- セイヴァー・セイヴァー2・ハンター2の3作を1本で遊べる
- D.F.チェンジとD.F.パワーを選べ、異なる作品の性能同士で対戦できる
- シリーズの移植作品で初めてトレーニングモードを搭載
- アニメパターン・一部演出はセガサターン版より削減されている
- PlayStation向けのため現行機では遊べない(ゲームアーカイブス版もPS3・PSP向け)
【第7位】ヴァンパイア クロニクル ザ カオスタワー|塔を登る1人用モードを足した携帯機版
| 遊びやすさ | グラフィック | 鬼畜度 | やり込み度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 86 | 70 | 64 | 80 | 300 |
2004年12月12日にPlayStation Portableで発売。ドリームキャスト版クロニクルの移植だが、1人で遊ぶための要素が足されている。
追加されたのは3体を選んで塔を登っていく「タワーモード」と、イラストや過去作のエンディングを見られる「クロニクルモード」。コマンドが簡易になる「EASYモード」とリミットバトルも用意されている。携帯機で遊ぶ前提の設計がはっきり出ている。
対戦はワイヤレスLAN(アドホック)に対応し、のちにアドホック・パーティーにも対応した。レイティングはCERO-C。
版が多いのも特徴だ。PSP the Bestが2005年11月17日、PSP the Best 2008が2008年4月24日、ストリートファイターZERO3ダブルアッパーとのバリューパックが2009年1月29日、PlayStation StoreのDL版が2010年1月28日に出ている。中古で探すときに迷いやすいポイントなので覚えておきたい。
- 3体を選んで塔を登るタワーモードで1人でも遊べる
- クロニクルモードでイラストと過去作エンディングを観賞できる
- アドホック対戦対応、のちにアドホック・パーティーにも対応
- PlayStation Portable専用で現行機では遊べない
- ベースはドリームキャスト版クロニクルで、キャラ性能は原作から弱体化されたまま
【第8位】ヴァンパイア The Night Warriors|1994年に棚から浮いていた全ての始まり
| 遊びやすさ | グラフィック | 鬼畜度 | やり込み度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 70 | 80 | 82 | 56 | 288 |
1994年7月12日にアーケードで稼働したシリーズ第1作。ストリートファイターIIシリーズに続いてカプコンが初めて発表した完全新作の対戦格闘がこれだった。使用可能キャラは10体、加えてCPU専用ボスとしてフォボスとパイロンがいる。対CPU戦は計11戦。
評価は当時から高かった。第8回ゲーメスト大賞(1994年度)でベストグラフィック賞1位とベストVGM賞1位を獲り、大賞2位・ベスト対戦格闘賞2位・年間ヒットゲーム4位。ザ・ベストゲーム2の読者が選ぶベストゲームでは34位だった。デザイナーは大野純一、コンポーザーは岩井隆之と奥河英樹。
鬼畜度82点はシリーズ2位の高さだ。理由は単純で、追い討ち攻撃がザベルのスカルジャベリンしかなく、移動起き上がりも存在しない。ハンター以降の便利な動きが何も無い状態で、チェーンコンボの火力だけが先にある。今から触ると面食らうはずだ。
家庭用は1996年3月29日のPlayStation版。矢沢永吉のTHE TROUBLE MANを使った新規オープニングムービーとエンディングのTHE RAINを収録した豪華な仕様だが、メモリーカード非対応で一部ステージでは処理落ちする。買うなら素性を知ってから買う一本だ。
- 1994年度ゲーメスト大賞でベストグラフィック賞1位・ベストVGM賞1位
- チェーンコンボ・ガードキャンセル・ES必殺技の原型をそのまま味わえる
- Steamのカプコンアーケード2ndスタジアムなら200円で単品購入できる
- 追い討ち攻撃はザベルのスカルジャベリンのみ、移動起き上がりもなく防御の選択肢が少ない
- PlayStation版はメモリーカード非対応で、一部ステージで処理落ちする
【第9位】ヴァンパイア セイヴァー2 The Lord of Vampire|削除と追加で性格が変わった水色ゲージ版
| 遊びやすさ | グラフィック | 鬼畜度 | やり込み度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 64 | 92 | 74 | 46 | 276 |
1997年9月にアーケードで稼働した、セイヴァーのマイナーチェンジ版。日本国内のみの稼働で、ハンター2と2バージョン同時に動いていた。
キャラの出入りが大きい。ガロン・オルバス・サスカッチが削除され、代わりにフォボス・パイロン・ドノヴァンに加えて朧ビシャモンとマリオネットが使用可能になった。ダークフォースは全キャラ共通のD.F.POWERに変更され、ゲージを2本消費する形になっている。
見分け方は体力ゲージの枠の色で、セイヴァー2は水色だ。全キャラ共通の中ボスがパイロン、最終ボスがジェダ。プロデューサーは船水紀孝、コンポーザーは岩井隆之と柴田徹也。
採点が伸びないのは、長いあいだ単独の家庭用ソフトとして買えなかったからだ。EXエディション、ダクコレ、そしてカプコン ファイティング コレクションに収録されているので、今はこの作品だけを目的に探す必要がない。グラフィック92点という数字の通り、中身はセイヴァーそのものである。
- 朧ビシャモンとマリオネットが最初から使用可能
- ダークフォースが全キャラ共通のD.F.POWERになり、操作を覚え直す負担が小さい
- カプコン ファイティング コレクションに収録されており現行機で遊べる
- ガロン・オルバス・サスカッチが使えない
- アーケードは日本国内のみの稼働で、単独の家庭用ソフトとしては発売されていない
【第10位】ヴァンパイア ハンター2 Darkstalkers’ Revenge|BGMだけ前作に戻した緑ゲージ版
| 遊びやすさ | グラフィック | 鬼畜度 | やり込み度 | 総得点 |
|---|---|---|---|---|
| 62 | 90 | 76 | 44 | 272 |
1997年9月、セイヴァー2と同時にアーケードで稼働したもう一本のマイナーチェンジ版。こちらも日本国内のみだ。システムとキャラ性能はセイヴァー2と基本的に同じで、ガロン・オルバス・サスカッチが登場する代わりに、セイヴァーの新キャラ4体が登場しない。
面白いのはBGMの扱いで、楽曲がハンターのものに差し替えられている。その結果シリーズで唯一、ステージ背景と流れているBGMが別々の作品になっている。知っていると気持ちが悪いし、知らないと気づかない。この手の細部がある作品は、個人的にかなり好きだ。
見分け方は体力ゲージの枠が緑であること。ボスはフォボスを経てパイロンという流れになる。
総得点272点で最下位になったのは出来が悪いからではなく、単独で手に入る形がなかったからだ。カプコン ファイティング コレクションでは日本版のみの収録という条件付きで遊べるようになった。旧キャラで戦いたい人にとっては、むしろ本命になる一本だ。
- ガロン・オルバス・サスカッチをセイヴァー系のシステムで動かせる
- BGMがハンターのものに差し替えられ、シリーズで唯一ステージ背景とBGMが別々
- カプコン ファイティング コレクションに収録されており現行機で遊べる
- セイヴァーの新キャラ4体(ジェダ・リリス・バレッタ・キュービィ)が登場しない
- アーケードは日本国内のみの稼働。カプコン ファイティング コレクションでも日本版のみの収録
初代・ハンター・セイヴァーのシステムの違いは?3世代で土台が入れ替わっている
ヴァンパイアシリーズは初代・ハンター・セイヴァーの3世代でシステムの土台が入れ替わっており、同じシリーズでも別ゲームに近い。
| 世代 | ゲージ | 追い討ち・移動起き上がり | この世代で加わった要素 |
|---|---|---|---|
| 初代 ヴァンパイア The Night Warriors | スペシャルゲージ | 追い討ちはザベルのスカルジャベリンのみ/移動起き上がりなし | チェーンコンボ、ガードキャンセル、ES必殺技 |
| ハンター/ハンター2 | スペシャルストックゲージ(最大99) | 全キャラで使用可 | 必殺技コマンドの単純化、チェーンコンボとガードキャンセルの成功表示 |
| セイヴァー/セイヴァー2 | スペシャルストックゲージ+インパクトダメージゲージ | 全キャラで使用可 | アドバンシングガード、ダークフォース、フレンドシップ(1試合16回) |
ダークフォースの仕様がさらに分かれる。セイヴァーはキャラごとに効果が違うD.F.CHANGE、セイヴァー2とハンター2は全キャラ共通でゲージ2本を使うD.F.POWERだ。EXエディションではこの2タイプをキャラ選択時に選べるので、違う世代の性能同士で対戦できる。
どれから触るか迷ったら、コマンドが単純化されたハンターが一番安全だ。読み合いの深いところまで行きたいならセイヴァー。旧キャラを後期システムで動かしたいならハンター2という順番で考えればいい。
ヴァンパイアシリーズの新作はいつ発売?価格はいくら?
2026年10月時点で、ヴァンパイアシリーズ新作の公式発表はない。シリーズ最新作は2013年3月14日に発売されたヴァンパイア リザレクションのままだ。
いま買うならいくらかかる?
現行機で遊ぶ場合の実費は2通りある。カプコン ファイティング コレクションはSteam通常価格2,990円で、2026年10月14日時点のSteam表示では67%オフの986円。これでアーケード5作とオンライン対戦が手に入る。1作だけ試すならカプコンアーケード2ndスタジアムの単品で200円だ。
シリーズのどれから始めるべき?
必殺技コマンドが単純化されたヴァンパイア ハンターから始めるのがいい。遊びやすさ92点はシリーズ上位で、追い討ち攻撃と移動起き上がりもここで全キャラに解禁されている。そのうえでインパクトダメージゲージとダークフォースを味わいたくなったら、1位のヴァンパイア セイヴァーに進む流れが自然だ。
ヴァンパイアシリーズ10作は現行機で遊べるか?プラットフォーム別完全ガイド
✅ 結論
今回採点した10作のうち、2026年10月時点で現行機で遊べるのは5本だ。遊べるのはアーケード版5作(初代・ハンター・セイヴァー・ハンター2・セイヴァー2)で、いずれもカプコン ファイティング コレクションに収録されている。初代・ハンター・セイヴァーの3作はカプコンアーケード2ndスタジアムで1本ずつ買うこともできる。残る家庭用オリジナルとコレクション5作は、現行機への移植が行われていない。
① サブスクリプション・無料で遊べるタイトル
サブスクリプションでヴァンパイアシリーズを遊べるサービスは、2026年10月時点で確認できなかった。ただしカプコンアーケード2ndスタジアムは本体が無料配信なので、ダウンロードだけなら0円で始められる。
| タイトル | プラットフォーム | 価格・備考 |
|---|---|---|
| カプコンアーケード2ndスタジアム(本体) | Nintendo Switch / PS4 / Xbox One / Steam | 本体は無料。プレイには収録タイトルの個別購入が必要(Steam appid 1755910) |
| ヴァンパイアシリーズ各作 | — | サブスクリプションでの提供は2026年10月時点で確認できていない |
② 単体購入で遊べるタイトル
現行機でヴァンパイアを遊ぶ主役はカプコン ファイティング コレクションだ。2022年6月24日にWindows 10(Steam)・PS4・Nintendo Switch・Xbox One向けに発売されたオムニバスで、カプコンの対戦格闘・対戦パズル10作を収録している。
「ヴァンパイア」シリーズ全5作品、ストリートファイター初のパズルゲーム「スーパーパズルファイターII X」や可愛らしいキャラクターが特徴の「ポケットファイター」。秀逸なメカデザインが目を引く「サイバーボッツ」や家庭用機で初めて遊べる「ウォーザード」の全10作品を収録。もちろん日本版と海外版の両方をプレイすることが可能だ。※「ヴァンパイアハンター2」、「ヴァンパイアセイヴァー2」は日本版のみの収録となります。
引用元:カプコン ファイティング コレクション 公式サイト
ここが重要で、ヴァンパイアはアーケード5作が全部入っている。全タイトルが同一機種版同士のオンライン対戦に対応し、最大9人のロビーで観戦もできる。公式サイトによればギャラリーには未発表を含む500点以上の開発資料とアート、サウンドプレイヤーには400曲以上が収録されている。対戦中に好きなタイミングでセーブとロードができ、CPU戦の難易度は基板設定の範囲で自由に変えられる。ワンボタンで必殺技を出す設定も可能(ランクマッチでは使用不可)。1〜2人対応(オンラインは最大9人)でレイティングはCERO C。
| タイトル | プラットフォーム | 価格・備考 |
|---|---|---|
| カプコン ファイティング コレクション | Steam / PS4 / Nintendo Switch / Xbox One | Steam通常2,990円(2026年10月14日時点で67%オフの986円)。DL専用配信だがPS4版とSwitch版はパッケージ版もある |
| ヴァンパイア The Night Warriors(単品) | Steam(カプコンアーケード2ndスタジアム) | 200円(2022年7月21日配信・appid 1842971) |
| ヴァンパイアハンター(単品) | Steam(カプコンアーケード2ndスタジアム) | 200円(2022年7月21日配信・appid 1842982) |
| ヴァンパイアセイヴァー(単品) | Steam(カプコンアーケード2ndスタジアム) | 200円(2022年7月21日配信・appid 1842985) |
| ヴァンパイア ハンター2 / セイヴァー2 | Steam / PS4 / Nintendo Switch / Xbox One | カプコン ファイティング コレクションに日本版のみ収録 |
2ndスタジアムは全31タイトルのうち初代・ハンター・セイヴァーの3作を収録し、ダウンロード販売のみで1タイトル単位の個別購入ができる。途中セーブ・巻き戻し・早送り・スロー、スコアアタックやタイムアタックといった遊び方が用意されているかわり、オンライン対戦には原則非対応(PS4版のみシェアプレイで2人まで)だ。対人戦が目的ならカプコン ファイティング コレクション、1人でじっくり遊ぶなら2ndスタジアムという棲み分けになる。なお2023年6月6日から10本パックの販売は終了し、30本パックと単品のみになっている。
③ リマスター・リメイク版で遊べるタイトル
リマスターに相当するのは2013年3月14日のヴァンパイア リザレクションだけだ。高解像度化とオンライン対戦という現代的な作りだが、出たのはPlayStation 3とXbox 360で、現行機向けの移植は行われていない。
| タイトル | プラットフォーム | 価格・備考 |
|---|---|---|
| ヴァンパイア リザレクション | PlayStation 3 / Xbox 360 | 2013年3月14日発売。開発はIron Galaxy Studios。高解像度対応・オンライン対戦実装。CERO-C |
| ヴァンパイア セイヴァー EX エディション | PlayStation 3 / PSP(ゲームアーカイブス) | 2011年2月9日配信。原作はPlayStation版(1998年11月5日) |
④ 現行機では入手困難なタイトル
家庭用オリジナルとコレクション作品は、現行機で遊ぶ手段がない。代替になるのはカプコン ファイティング コレクションだ。
| タイトル | 元の機種 | 代替手段 |
|---|---|---|
| ヴァンパイア セイヴァー EX エディション | PlayStation(1998年11月5日) | 収録3作はカプコン ファイティング コレクションで遊べる |
| ヴァンパイア クロニクル for Matching Service | ドリームキャスト(2000年8月10日・日本国内のみ) | ネットワーク対戦は2003年9月1日正午で終了済み。代替はカプコン ファイティング コレクション |
| ヴァンパイア クロニクル ザ カオスタワー | PlayStation Portable(2004年12月12日) | タワーモードに相当する1人用モードは現行機版には無い |
| ヴァンパイア ダークストーカーズコレクション | PlayStation 2(2005年5月19日・日本国内のみ) | アーケード5作はカプコン ファイティング コレクションで遊べるが、アレンジバージョンと隠しキャラ「ディー」は本作のみ |
| ヴァンパイア リザレクション | PlayStation 3 / Xbox 360(2013年3月14日) | 収録2作はカプコン ファイティング コレクションで遊べる |
ひとつ注意しておきたい。2025年5月16日に発売されたカプコン ファイティング コレクション2には、ヴァンパイアシリーズは1作も収録されていない。収録はカプコン vs. SNK PRO、カプコン vs. SNK 2、カプコン ファイティング ジャム、ストリートファイターZERO3↑、燃えろ!ジャスティス学園、スターグラディエイター2、パワーストーン、パワーストーン2の8作だ。「2」だから続きが入っていると思って買うと確実に外す。
結論としては、まずカプコン ファイティング コレクションを1本買えばアーケード5作とオンライン対戦が揃う。1作だけ試したいなら2ndスタジアムの200円から入るのが一番安い。そこで気に入ったら、アレンジバージョン目的でダクコレを中古で探す——その順番が今いちばん無駄がない。
まとめ|4軸採点の1位はヴァンパイア セイヴァー、現行機で遊べるのは10本中5本
ヴァンパイアを冠した単独ソフト10作を遊びやすさ・グラフィック・鬼畜度・やり込み度の4軸で採点した結果、1位は総得点352点のヴァンパイア セイヴァーだった。1997年5月28日稼働で、第11回ゲーメスト大賞の大賞1位とベスト対戦格闘ゲーム賞1位を同時に獲った作品だ。
軸ごとの最高点も押さえておきたい。遊びやすさは2013年3月14日発売のヴァンパイア リザレクションが94点、グラフィックはヴァンパイア セイヴァーが94点、鬼畜度は1994年7月12日稼働の初代が82点、やり込み度はアーケード全5作を収録したヴァンパイア ダークストーカーズコレクションが96点。狙いが決まっているなら、総得点ではなくこの数字で選んでいい。
そして現行機で遊べるのは10本中5本。アーケード5作がカプコン ファイティング コレクション(Steam通常2,990円/2026年10月14日時点で67%オフの986円、PS4・Switch・Xbox Oneでも配信)に全部入っており、初代・ハンター・セイヴァーの3作はカプコンアーケード2ndスタジアムで各200円の単品購入もできる。カプコン ファイティング コレクション2にはヴァンパイア作品が1本も入っていないので、そこだけ間違えないでほしい。
ヴァンパイアは、対戦格闘が一番熱かった時期に「モンスターで格闘ゲームをやる」という一点だけで勝負して、第11回ゲーメスト大賞の頂点まで行ったシリーズだ。10本を並べて採点して見えたのは、順位が低い作品ほど「単独で買える形で出なかった」という流通の話で落としているという事実だった。ハンター2やセイヴァー2の中身はセイヴァーそのもので、グラフィックは90点台に乗る。カプコン ファイティング コレクションがアーケード5作をまとめて現行機に持ってきた意味は、採点表の後ろ半分を見ると一番よく分かる。
まずは986円でアーケード5作。気に入ったら、アレンジバージョン目当てにダクコレを探す。それが2026年のヴァンパイア入門だ。
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スニッカー北村


















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