結論から言う。タイトーの超能力対戦格闘『サイキックフォース2012』が、Nintendo Switch・PlayStation 5・Steam向けに2027年発売予定で移植される。移植開発を手がけるのはコスモマキアーで、ベースになるのは2012年にアーケードで再調整稼働したNESiCA×Live版だ。価格は2026年9月時点で未発表、ただし東京ゲームショウ2026(9月17〜21日)のコナミデジタルエンタテインメントブースで、すでに試遊台が用意されている。
28年である。1998年6月にアーケードで稼働した『サイキックフォース2012』が、まともな形で現行機に戻ってくるまでに、それだけの時間がかかった。その間、このシリーズは信じられないくらい静かだった。
正直に書くが、オレは2012年のNESiCA×Live版稼働のニュースを見たとき「これで終わりだろうな」と思っていた。アーケード基板でひっそり復活して、そのまま誰にも知られず消えていくパターンだ。そういう死に方をしたタイトーのタイトルを、オレは何本も見てきた。
それが2027年、Switchのパッケージ版まで含めて出るという。この記事では、発表された事実を正確に整理したうえで、なぜ『サイキックフォース2012』というゲームが格闘ゲーム史のなかで特異な位置にいるのか、そして気になる点は何かまで踏み込んで書いていく。
『サイキックフォース2012』の移植版はいつ発売?対応機種と価格は?
2027年発売予定で、Nintendo Switch・PlayStation 5・Steamの3プラットフォームに対応する。価格は未発表だ。
コスモマキアーが2026年9月15日に発表した内容を整理すると、以下のようになる。Switch版はダウンロードだけでなくパッケージ版も予定されている点が、コレクター気質の人間には効くはずだ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | サイキックフォース2012 |
| 対応機種 | Nintendo Switch(パッケージ版あり)/PlayStation 5/Steam |
| 発売時期 | 2027年発売予定 |
| 価格 | 未発表(2026年9月時点) |
| ジャンル | 対戦格闘ゲーム |
| プレイ人数 | 1〜2人 |
| 移植ベース | NESiCA×Live版(2012年12月20日稼働) |
| オンライン要素 | オンラインリーダーボード対応 |
| 権利表記 | © TAITO CORPORATION |
注意しておきたいのは、オンライン対戦の対応が現時点で明言されていないことだ。公式に発表されているのは「対戦プレイ」と「オンラインリーダーボード」であり、ネット越しの対人戦がどう扱われるかは続報待ちになる。2026年9月時点では、ここが最大の空白だ。
サイキックフォースとはどんなゲームだったのか?360度オールレンジバトルの正体
立方体状の「結界」フィールドのなかを、キャラクターが空中を自由に飛び回りながら戦う対戦格闘ゲームだ。地面がない。それがすべてを変えた。
タイトー公式サイトは本作を「伝説の360度オールレンジバトル」と表現しているが、この呼び名は誇張ではない。1990年代の格闘ゲームは、『ストリートファイターII』系の2Dか、『バーチャファイター』系の3Dか、どちらかに収束していた。どちらにも共通していたのは「地面に立って、左右に向き合う」という大前提だ。
『サイキックフォース』はその前提を丸ごと捨てた。プレイヤーは上下左右、奥行きも含めた空間を移動しながら、超能力を撃ち合う。結界の壁に叩きつけて跳ね返ったところを追撃する壁バウンドコンボがあり、全方向からの攻撃を防ぐバリアガードがあり、超能力の燃料としてサイコゲージを管理する。飛び道具を撃つのにもガードするのにもゲージを消費するから、殴り合いというより資源の削り合いに近い。
秋葉原に週1で通っているオレの体感で言うと、このゲームの筐体前には独特の客層がいた。格ゲー勢というより、アニメ的なキャラと世界観に引き寄せられてきた層だ。少年ジャンプ的な超能力バトルを、そのまま操作できる対戦ゲームにした例は、当時ほかになかった。
主要キャラクターとサイキッカーたちの能力
登場するのは「サイキッカー」と呼ばれる超能力者たちで、それぞれが炎・氷・光・闇・重力といった属性を操る。代表的な面々は以下の通りだ。
| キャラクター | 能力 | 備考 |
|---|---|---|
| バーン・グリフィス | 炎 | シリーズの主人公格 |
| キース・エヴァンス | 氷 | バーンの宿敵 |
| エミリオ・ミハイロフ | 光 | 14歳 |
| ウェンディ・ライアン | 風 | 15歳 |
| リチャード・ウォン | 時間 | 34歳・策謀型 |
炎と氷の主人公・宿敵関係という、直球すぎる構図だ。だがこれが機能した。属性がそのまま戦術の違いになっていて、バーンは接近して押し切る、キースは距離を取って凍らせる、という具合にプレイスタイルが明確に分かれる。キャラを選ぶことが、そのまま戦い方を選ぶことになっていた。
なぜ「NESiCA×Live版ベース」が重要なのか?
NESiCA×Live版は、2012年12月20日に稼働したバランス再調整済みの最終形態だからだ。1998年のアーケード版そのままではない。
ここは移植情報のなかで一番見落とされやすい部分なので、はっきり書いておく。今回の移植の土台は、オリジナルの1998年版でも、家庭用のドリームキャスト版でもない。タイトーが2012年に手を入れ直したアーケード版だ。
つまり現代の対戦ゲームとして「調整された状態」がベースになっている。14年分の知見を反映したバージョンが出発点になるわけで、対戦バランスという意味ではこれ以上ない選択と言っていい。
一方で、これは収録範囲の不透明さも意味する。NESiCA×Live版はアーケード稼働作であり、家庭用移植版に存在したモードがそのまま入っているとは限らない。PS1版『サイキックフォース2』独自の「エキスパンドモード」のような家庭用オリジナル要素が復活するのかどうかは、まったくの未知数だ。
シリーズの歴史は?サイキックフォース全作品リスト
1996年4月のアーケード稼働から2012年のNESiCA×Live版まで、シリーズは16年で7タイトル前後が展開された。正確な年表は以下の通りだ。
| タイトル | ハード | 稼働・発売日 |
|---|---|---|
| サイキックフォース | アーケード | 1996年4月 |
| サイキックフォースEX | アーケード | 1996年7月 |
| サイキックフォース | PlayStation | 1996年10月4日 |
| サイキックフォース2012 | アーケード | 1998年6月 |
| サイキックフォース2012 | ドリームキャスト | 1999年3月4日 |
| サイキックフォース2012 | Windows | 1999年 |
| サイキックフォース2 | PlayStation | 1999年10月7日 |
| サイキックフォース コンプリート | PlayStation 2 | 2005年12月29日 |
| サイキックフォース2012(NESiCA×Live版) | アーケード | 2012年12月20日 |
| サイキックフォース2012(移植版) | Switch / PS5 / Steam | 2027年発売予定 |
2005年のPS2版『サイキックフォース コンプリート』は、初代・2012・2012EXの3タイトルを収録した集大成だった。そして2005年から2027年まで、家庭用は22年の空白がある。これがどれだけ異常な断絶か、数字で見ると改めて効く。
個人的にひとつ悔しい話を書いておく。初代のセガサターン版は、ゲームバンクが移植を計画していながら開発中止になっている。サターンを崇めて生きてきたオレにとって、これは今も心に刺さったままの棘だ。サターン版が出ていれば、このシリーズの歴史はもう少し違っていたんじゃないかと思っている。……まあ、バツ2のオレが未練を語るのはこれが初めてじゃないが。
TGS2026で『サイキックフォース2012』は試遊できる?
できる。東京ゲームショウ2026(2026年9月17〜21日)のコナミデジタルエンタテインメント・パートナーブースで、『サイキックフォース2012(TGSバージョン)』の試遊台が出展される。
発売が2027年である以上、この試遊が2026年内に実機に触れられる唯一の機会になる可能性が高い。発表と同時にプレイアブル出展というスケジュールは、移植開発がすでにある程度の完成度に達していることの証拠でもある。ティザーPVだけ出して数年黙るパターンではない、ということだ。
気をつけたいのは「TGSバージョン」という名称だ。製品版とは内容が異なる可能性を含んだ表記であり、ここで触れられるものがそのまま完成形とは限らない。逆に言えば、この段階でフィードバックを送る価値がある、ということでもある。
『サイキックフォース2012』移植版の良い点と気になる点は?
良い点は「調整済みの最終版が現行3機種で遊べること」、気になる点は「価格もオンライン対戦も収録内容も未発表なこと」だ。
良い点
- ベースがNESiCA×Live版──2012年に再調整された、シリーズで最もバランスが練られたバージョンが土台になる
- 3プラットフォーム同時展開──Switch・PS5・Steamを網羅し、プレイヤーが分散しにくい
- Switchはパッケージ版あり──22年ぶりに家庭用の「物理的なソフト」として棚に並ぶ
- オンラインリーダーボード対応──スコアアタックの文脈で長く遊べる設計になる
- TGS2026で即試遊可能──発表から実機体験までのラグがほぼゼロ
気になる点
- 価格が完全に未発表──2026年9月時点で一切のアナウンスがない
- 発売が2027年──最短でも1年以上先で、具体的な月すら出ていない
- オンライン対戦の可否が不明──明言されているのは「対戦プレイ」と「リーダーボード」のみ。現代の格闘ゲームとしてはここが生命線になる
- 収録内容が不透明──アーケード版ベースゆえ、家庭用オリジナルモードが入るかどうか読めない
- 初代『サイキックフォース』の扱いが未定──コンプリート版のような複数タイトル収録になるのか、2012単体なのかが分からない
率直に言えば、現時点で発表されているのは「出る」という事実そのものだけに近い。だがこのシリーズに関しては、それだけでも十分にニュースだ。22年間、家庭用で新品を買う手段がなかったのだから。
サイキックフォースシリーズは現行機で遊べるか?プラットフォーム別完全ガイド
✅ 結論
2026年9月時点で、サイキックフォースシリーズは全作品が現行機で遊べない。シリーズ7作すべてがサブスクにも単体配信にも存在せず、タイトーの復刻シリーズにも未収録だ。つまり2027年の移植版が、22年ぶりにして唯一の正規プレイ手段になる。
① サブスクリプション・無料で遊べるタイトル
該当なしだ。Nintendo Switch Online・PlayStation Plus クラシックスカタログ・Xbox Game Pass のいずれにも、シリーズ作品は含まれていない。
| タイトル | プラットフォーム | 価格・備考 |
|---|---|---|
| 該当なし | — | シリーズ作品のサブスク配信は確認できず |
② 単体購入で遊べるタイトル
こちらも該当なし。アーケードアーカイブス(Switch/PS4で各838円が標準価格)にもシリーズは収録されていない。Steamでの単体配信も存在しない。
| タイトル | プラットフォーム | 価格・備考 |
|---|---|---|
| 該当なし(2026年9月時点) | — | アケアカ・Steam単体配信ともに未収録 |
| サイキックフォース2012(移植版) | Switch / PS5 / Steam | 2027年発売予定・価格未発表 |
③ リマスター・リメイク版で遊べるタイトル
現時点では存在しない。タイトーの復刻ハード「EGRETⅡ mini」の本体収録40タイトルにもシリーズは入っておらず、Switch向け復刻集『タイトーマイルストーン3』の収録10タイトルにも含まれていない。
| 収録元 | プラットフォーム | 収録状況 |
|---|---|---|
| EGRETⅡ mini | 専用ミニ筐体 | 未収録(本体40タイトル中になし) |
| タイトーマイルストーン3 | Nintendo Switch | 未収録(収録10タイトル中になし) |
④ 現行機では入手困難なタイトル
事実上、シリーズ全作がここに入る。遊びたい場合は当時のハードと中古ソフトを揃えるしかないのが現状だ。代替になる同系統タイトルも併記しておく。
| タイトル | 必要なハード | 代替・備考 |
|---|---|---|
| サイキックフォース(PS版) | PlayStation | 中古のみ。EXベースのオリジナルストーリーモード収録 |
| サイキックフォース2012(DC版) | ドリームキャスト | 中古のみ。1999年3月4日発売 |
| サイキックフォース2 | PlayStation | 中古のみ。独自の「エキスパンドモード」搭載 |
| サイキックフォース コンプリート | PlayStation 2 | 中古のみ。初代・2012・2012EXの3本収録で最もお得 |
| サイキックフォース(初代・セガサターン版) | — | 開発中止のため存在しない |
どうしても今すぐ触りたいなら、中古で狙うべきはPS2版『サイキックフォース コンプリート』一択だ。3タイトルまとめて入っているので、シリーズの変遷を一本で追える。ただし2027年の移植版が出れば、現行機で快適に遊べる環境が22年ぶりに戻ってくる。急ぐ理由がないなら、待つのが正解だろう。
『サイキックフォース2012』移植版のまとめ
もう一度、重要な情報を整理しておく。『サイキックフォース2012』はNintendo Switch(パッケージ版あり)・PlayStation 5・Steam向けに2027年発売予定。移植開発はコスモマキアー、権利表記は© TAITO CORPORATION、ベースは2012年12月20日稼働のNESiCA×Live版だ。価格は2026年9月時点で未発表、オンラインリーダーボードに対応する。東京ゲームショウ2026(9月17〜21日)のコナミデジタルエンタテインメント・パートナーブースで、TGSバージョンの試遊台が出展される。
そして忘れてはいけないのが、このシリーズは現在、現行機で遊ぶ手段が一切ないという事実だ。EGRETⅡ miniにもタイトーマイルストーン3にも未収録、サブスクにもアケアカにもない。2005年のPS2版コンプリート以来、22年の空白が続いている。
立方体の結界のなかを飛び回りながら超能力を撃ち合うあの感触は、代替が効かない。2Dでも3Dでもない、どこにも属さない格闘ゲームだったからだ。それが調整済みの最終形態で戻ってくる。
スポットギークス編集部の評価は「期待値は高いが、判断材料はまだ足りない」だ。ベースがNESiCA×Live版という選択は文句なしに正しい。1998年版でも家庭用版でもなく、タイトーが14年後に手を入れ直した最終調整版を土台にしたのだから、対戦バランスに関しては現状考えうるベストの選択と言っていい。3機種同時展開でプレイヤーが分散しない点も評価できる。一方で、価格・オンライン対戦の可否・収録範囲という、購入判断に直結する3点がすべて空白のままだ。特にオンライン対戦は、現代の格闘ゲームにおいて有無が寿命を決める要素であり、ここが明言されていない状態では「買い」とも「待ち」とも断定できない。続報を待つフェーズだ。
22年の沈黙を破って、地面のない格闘ゲームが帰ってくる。それだけで、まずは十分じゃないか。
※ 本記事の情報は2026年9月時点のものです。価格・発売時期・収録内容は変更される可能性があります。
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スニッカー北村













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